谷崎潤一郎をしのぶ「残月祭」が本学で開催され、知られざる名作「蘆刈(あしかり)」について考えました。
2012/07/24
近代日本文学を代表する作家・谷崎潤一郎をしのぶ「残月祭」が7月24日、中央キャンパスのメディアホールで開かれました=写真中=。「残月祭」は、本学などが指定管理者を務める芦屋市谷崎潤一郎記念館が主催し、谷崎の誕生日にあたる7月24日に毎年行われています。約300人の聴衆が、能楽やパネルディスカッションを熱心に観覧しました。
26回目を迎える今回は「知られざる名作『蘆刈(あしかり)』~<陰翳>の美」と題して、谷崎の隠れた名作と呼ばれる「蘆刈」を取り上げました。この作品は能の「蘆刈」を題材にし、谷崎が日本回帰を果たした作品とされています。
第1部では、能楽師の梅若基徳氏が、能楽を披露。メディアホールのステージを能舞台に見立て、能の「蘆刈」を梅若氏がしなやかに舞いました=写真右=。
第2部ではパネルディスカッションが行われ、梅若氏=写真左の右=、関屋俊彦・関西大教授=写真左の右から2人目=、二瓶浩明・愛知県立芸大教授=写真左の右から3人目=がパネリストを務めました=写真左=。また、コーディネーターは辰巳都志・本学日本語日本文学科教授が務めました=写真左の左=。
パネルディスカッションでは、能楽の歴史や能楽と文学の比較、谷崎の随筆「陰翳礼讃」と「蘆刈」の関係などが紹介され、聴衆は興味深そうに聞き入っていました。