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研究者生活と家庭を両立するために、どのような支援が必要か―。女性研究者支援センターの育児・介護セミナーが開かれました。文科省の人事育成費補助事業の一環。

2013/03/02

 武庫川女子大学女性研究者支援センターの第1回育児・介護セミナー「育児・介護とともにキャリアを紡ぐ~私の生活史から~part1」が3月1日午後、日下記念マルチメディア館MM506教室で開かれ、日本語日本文学科の辰巳都志教授が研究者生活と育児・介護の両立について講演しました。教職員や学生、卒業生ら70人が参加し、女性研究者支援の在り方について考えました=写真左=。

 冒頭にあいさつした同センタープロジェクトリーダーの福尾惠介・食物栄養学科教授は「本学の女性研究者120人を対象にアンケートを実施した結果、6割以上が出産や育児、介護に不安を抱えていることが分かりました。このようなセミナーを通じて支援の在り方を考えていくことが大切」とこのセミナーの意義を話しました=写真右=。

 辰巳教授は「仕事と育児&介護~3人の子育てと認知症の義母を看取るまで~」と題して1時間にわたって講演=写真中=。1972年に本学文学部を卒業した辰巳教授は、1977年に非常勤講師として本学に着任し、78年に助手、80年から専任講師になりました。その後、結婚や出産・育児、退職、山梨県への引っ越し、本学教員への復職、義母の介護などを経験。スライドで年表を見せながら、自らの人生を詳細に振り返りました。

 そして、「困っている時は一人で抱え込まず、ヘルプを発信して周囲の人を巻き込んでいくことが大切です」「掃除などお金で解決出来ることは、割り切ってお金で解決することも必要です。子どもとの対話や食事などは、どれだけ疲れていてもじっくりと時間をかけて向かい合いましょう」などとアドバイス。最後に「恐れず、前に進もう」と若手の女性研究者に向けて熱いエールを送りました。

 講演後には、懇話会が開かれ、出席者が小グループに分かれて活発なディスカッションをしていました。女性研究者支援センターでは3月6日に意識啓発セミナー、8日にもシンポジウムを開催する予定です。

武庫川女子大学女性研究者支援センター
 本学では、プロジェクト『若手女性研究者の自立と国際化を軸とした女性研究者支援のモデル開発』が昨年、文部科学省の科学技術人材育成費補助事業「女性研究者研究活動支援事業」に選定されたことを受けて「女性研究者支援センター」を設立しました。学内のさまざまな教員・職員が連携し、①育児・介護支援部門、②キャリア支援部門、③国際化支援部門、④調査・広報部門の4部門に分かれて、女性研究者を支援するための様々な事業を展開しています。

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