シニア世代の栄養管理は? クリナップ社の寄付講座「キッチンから笑顔をつくる料理アカデミー」が開かれ、栄養科学研究所研究員3人が講演しました。
2013/03/11
クリナップ社の寄付講座「キッチンから笑顔をつくる料理アカデミー」が3月9日、中央キャンパス栄養科学館1階で開かれ、大学近隣の高齢者など約20人が受講しました。この講座は、システムキッチンなどを製造販売する住宅機器メーカー「クリナップ株式会社」と本学が連携して開催され、今回が2回目。本学栄養科学研究所研究員3人が「シニア世代の栄養管理」をテーマに講演し、参加者や同社社員らが熱心に聞き入りました=写真右=。
初めに武庫川女子大学栄養科学研究所の福尾惠介教授は「高齢者の栄養学的特徴を踏まえた健康増進」と題して講演しました。加齢により低脂肪量が増加し、筋肉量は減少する高齢者には、「メタボリックシンドローム」が多いことを紹介。筋肉量低下にともなって発生すると、便秘や残尿が増加したり、転倒しやすくなったりといったリスクがあることをグラフなどを見せながら分かりやすく解説しました。また、同研究所が展開している音楽療法や食事会などの活動を紹介し「生きがいを持つことが、高齢者の健康増進には大切です」などと話しました。
同研究員の前田佳予子教授(食物栄養学科)と鞍田三貴准教授(同)も講演。「よく噛んで食べることが大切」「味覚を研ぎ澄まし、美味しく、満足感のある食事をしましょう」などと参加者にアドバイスを送っていました。
講演後には、料理実習「自宅で簡単にできる体にやさしいエコクッキング」が行われました=写真左=。講師は、ホテルの総料理長を長年にわたり務めた株式会社ティー・オー・シーの寺島治氏が担当しました。参加者は寺島氏指導の下、鍋とフライパン一つで簡単にできる料理に挑戦。できあがった「竹の子しゅうまい」や「春野菜のリゾット」などの春らしいメニューを、満足そうに試食していました。