情報メディア学科福井ゼミの3年生4人が、附属中高の教諭が考案した数学ドリルのアプリを開発しました。
2018/11/15
武庫川女子大学附属中高の古川明教諭(数学科)が、生徒の短期記憶と暗算力を鍛えようと考案した数学ドリル「メモリ暗算」を、情報メディア学科、福井哲夫ゼミの学生4人が、スマホやタブレットで使えるアプリにしました。「メモリ暗算ドリル MEMORY±」。15日、公開授業を実施中の附属中学1年生が初めて使用しました。
アプリを開発したのは福井ゼミの3年生、松浦聖奈さん、井上ほゆさん、亀山明日香さん、冨永侑里さんの4人。ドリルはひとけたの掛け算を足したり、引いたりするもので、足し算と引き算の組み合わせによって、レベルが5段階に分かれます。古川教諭はこれまで、紙に印刷して生徒らに配っていましたが、附属中高がiPadを導入したことから、情報数学や情報工学を専門とする福井ゼミにアプリ制作を依頼。4人は、問題等の表示やグラフ化、記録、デザインを分担してプログラミングに取り組み、何度も微調整しながら約半年がかりで完成しました。
アプリを起動してレベルを選ぶと、答えが空欄になった問題が10問出てきます。答えを入力すると、正解と不正解を判定し、かかった時間が表示されます。結果は蓄積し、変化をグラフで見ることができます。問題はランダムに変化するため、毎回、違う問題に取り組めます。
この日の授業では、生徒らがQRコードにiPadをかざして、アプリを起動し、レベル1の計算に挑戦しました。暗算に手こずって思わずメモを取る生徒もいましたが、操作に戸惑う生徒は少なく、「使いやすくて便利。また使いたい」「学習記録がつくのがいい」と、大好評。富永さんは「楽しそうに使ってくれてうれしい」と話していました。生徒らのアンケートを参考に、さらに改良を重ねる予定です。
古川教諭は「こうしたドリルは一日2回ずつ、継続して取り組むことで、大きな力がつきます。問題が変化したり、正解をすぐ判定できたり、紙ではできない機能がついていて、学習効果が期待できます」と話していました。