武庫川学院創立80周年記念フォーラム「進化し続ける女子総合大学の挑戦」が開催されました。
2019/07/06
学院創立80周年記念フォーラム「日本の女子大を、更新しよう。 進化し続ける女子総合大学の挑戦」(主催:武庫川学院 後援:読売新聞大阪本社)が7月6日、公江記念講堂で開催されました。
オープニングには、本学華道部の藤崎みのりさん(情報メディア学科3年)、稲岡彩弥さん(英語文化学科3年)が、舞台上の生花を完成させるというパフォーマンスを披露、彩りを添えました。
開式の挨拶で山崎彰副学長が、「日本の女子大学をリードする女子総合大学として新たに挑戦していく姿を反映したフォーラムとしたい」と挨拶。
記念講演の第一部は、パナソニック株式会社執行役員でジャスピアニストの小川理子さんの、七夕にちなんだ「きらきら星変奏曲(ジャズアレンジ)」の演奏から始まりました。「企業人」「ジャズピアニスト」2つのキャリアを持つ小川さんが、入社から現在までの自身のキャリアを振り返り、感性を鍛えあげ感度のアンテナを磨くこと、個性を開花させることの大切さを語りました。そのためには、「挑戦し続けること」「豊かに発想し創造すること」「信念と情熱を持ち続けること」が重要であると話しました。
続いて、尼崎市長の稲村和美さんが「女性が輝く地域・社会をつくる」をテーマに講演をしました。政治家を目指す原体験は、大学在学中に発生した阪神淡路大震災時に、避難所でボランティアを経験したことだったと語る稲村さんは、政治とは遠い世界のものではなく、身近な生活に関わるルールや制度を変えていくことにあると話しました。「みんなが一つずつ力を持ち寄ることで社会をよりよくしていく『なるようにする』という考え方が大切だと思います」と語りました。
第二部はトークセッション「進化し続ける女子総合大学の挑戦」が行われました。
始めに瀬口和義学長から、これからの武庫川女子大学の挑戦で引き継ぐべきDNAとしての学院のあゆみと、挑戦の6つのコンセプトが紹介されました。
続いて、今年度新たに学部となった教育学部 矢野裕俊学部長と、来年度、開設予定の食物栄養科学部代表 高橋享子食物栄養学科長、建築学部代表 岡崎甚幸建築学科長、経営学部 福井誠学部長(就任予定)から、各学部の特徴などのプレゼンテーションが行われました。
モデレーターの松本美奈さん(一般社団法人Qラボ代表理事、ジャーナリスト)から、まず「大学に入るまでに、何をしてきてもらいたいか」という問いかけがあり、先生たちから「今学んでいることを、しっかりと学んで基礎力をつけてください」「文系理系にこだわらず、広く勉強してきてほしい」「世の中のことに興味をもって」「英語のコミュニケーション能力、また色々な人とのコミュニケーションを経験してほしいです」「色々なことに興味を持って感性を磨いておくことで、大学での学びのモチベーションになります」などと回答がありました。
その後、会場の高校3年生から「どんな姿勢で勉強をする人が、小川さんや稲村市長のような活躍する人になるのでしょうか」という質問がありました。
「運がいい人。運をつかめる人は、好奇心旺盛で、ご縁があれば積極的に行動する人」「統合する力が産業界で求められています。専門を極めるだけでなく、つなぐ力・構築力が必要になっています」「その場その場で求められる人になることが必要」「自分を信じて支える姿勢、高い自立心を持つことができる人」など、具体例を交えて先生方が答えました。
松本さんからは、女子の進学率が過去最高となっているが、国内の大学教授や国会議員、上場企業の役員や地方自治体の首長に占める女性の割合がとても低いことが示されました。武庫川女子大学が今後も、女性の活躍する機会を広げることに挑戦していくことに期待が述べられました。
最後に瀬口学長が「若い時に夢を持ってもらいたい。かなわないことも多いですが、視野を広げて、また違う夢を目指してもいいと思います。私の5年後の夢は、一旦社会に出た卒業生が、いつでも戻ってきて必要なことが学べる場を作っておきたい、と思っています」と話しました。
閉会にあたって、河合優年副学長が「お二人の講演から、武庫川学院に向けて大きなエールをいただきました。武庫川学院は進化し続けます。これからどんな学院になっていくのか、わくわくした気持ちをもって、学院の一員であることに誇りに思って、みなさんと一緒につくっていく気持ちでこのシンポジウムの会場を後にしていただければと思います」と挨拶しました。
*フォーラムの模様は、7月下旬 読売新聞大阪本社版朝刊に掲載を予定しています。