Blog -Muko Log-
- 武庫女エッセイコンテスト応募作品掲載ページ第一弾!
- 学生広報スタッフの活動
こんにちは!
大日4年のぞえと、食創4年ののりこです🌸
先日、学生広報スタッフ初の主催となる「武庫女エッセイコンテスト」を開催しました!!
『ことば』、『さくら』のいずれかのテーマについて、400字以内でエッセイを執筆していただきました✐
応募総数は22作品。
武庫川女子大学の在学生を対象に、学年、学科を問わず多くの方からご応募いただきました。
普段大切にしている価値観や思いを、どのように言葉にするのか。その表現は作品ごとに異なり、私たち読者も多くの気づきを得る機会となりました。
応募してくださったみなさん、すばらしい作品を本当にありがとうございました!
その全ての応募作品を、武庫女styleのブログにて掲載します!
本ブログには入賞者5名の作品のみを掲載していますので、その他の応募作品が掲載されている「武庫女エッセイコンテスト応募作品掲載ページ第二弾!」のブログも是非チェックしてくださいね😊
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最優秀賞作品
『過去と今を結ぶもの』
文学部英語グローバル学科二年 S.I
過去に起こった出来事は、時間が経つにつれて、まるで「夢」であったかのように曖昧になっていく。私は最近、よくその感覚に襲われる。そして、その曖昧さに不安を覚えることがある。まるでそれが本当に、自分の人生の一部であったのかさえ疑わしくなるからだ。
だから私は、感じたことを「ことば」にする。ほんの少しの感情や、見過ごしそうな瞬間の記憶など、些細なことだ。言葉だけは、その瞬間に私は何を思い、どのように心を揺らしたのかまで閉じ込めてくれる。
書き留めた言葉を読み返すと、その出来事が慥(たし)かに現実だったのだと分かる。その時に綴ったものは、匂いや風景、音といった五感までもよみがえらせる力を持っている。
私にとって「ことば」の一番の意味は、自分の存在を確かめるための手がかりである。言葉は、確かに過去と今を結び直すための証明であり、ことばを信じる気持ちを、これからも大切にしていきたい。
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優秀賞
『わたしと桜』
生活環境学部生活環境学科四年 ひいな
わたしは、桜は当たり前に咲くものだと思っていた。
春になれば咲き、満開になり、そして散る。
毎年同じように結果を出す優等生の花だと。
しかしそれは、表面しか見ていなかったわたしの思い込みだった。
冬の厳しい寒さ、突然の霜、強い風、乾いた土。
病気や害虫の被害を受ける恐れだってある。
わたしの住むまちでは、カミキリムシの影響で以前のように咲き誇れない木が増えた。
その姿を見たとき、初めて思った。
咲くことは簡単ではなかったのだと。
桜にも個体差がある。
早く咲く木もあれば、遅く咲く木もある。
わたしはきっと、遅く咲く木だ。
思うように満開になれない年もあった。
枝の一部が空白のまま、春を迎えてしまうこともあった。
それでも桜は立ち続け、また春を目指す。
咲けなかった年さえも、次の春へとつながっているのだと思う。
だからわたしも、遅くても、傷ついていても、何度でも咲きたい。
何歩も先を行く桜に、いつか胸を張って並べるように。
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入賞
『スキップ思考』
食物栄養学部食創造学科二年 本虫
桜餅って、何の味?
「桜の味」と答える人は一度考えてください。本当に、さくらは桜餅と同じ味をしているのか。私は和菓子が大好きで、特に桜餅は「桜の風味」が感じられて、好きだ。けれども、唐突に思った。
さくらって、こんな味じゃなくない?
さくらんぼならまだしも、さくらの味と言われるとピンっと来ない。試しに花びらを集めて食べてみても、花の香りが鼻を抜けた次の瞬間には独特な渋味が味蕾を襲う。食べられないわけではないが、とても桜餅の味とは言い難いものだった。そこで思った。
どうして、桜餅はさくら味だと思ったのか。
きっと桜餅がさくらっぽい色をしているうえ、名称にも「桜」が入っているから、ついそう思ってしまったでしょう。思えば、調理方法であるはずの「唐揚げ」を鶏肉料理だと思い込んでいたこともあった。きっと、これも「つい」やってしまったことだ。
同じような「つい」を減らすために、私は尋ねる。
桜餅って、何の味?
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特別審査員賞
『さくら味 好きと嫌いは紙一重』
文学部日本語日本文学科三年 KA〇DIのさくらダックスワーズ美味しい
私は、幼い頃からさくら味のお菓子が嫌いだった。しかしそれ以上に、
「さくらって名前やのにさくら味嫌いなんや笑」
と言われるのが嫌いだった。なんならそう言われることも、さくら味が嫌いな理由の一つだった。
そんなこんなで、さくら味を避け続けて早20年。昨年あまりにも可愛いさくら味のお菓子を見つけたので、試しに購入してみた。一口食べると、
「今までなんでさくら味嫌いやったんやろ?」
と疑問に思うくらいとてもおいしかった。その日を境に、私はさくら味の虜になり、春が終わるまでさくら味のお菓子を食べまくった。
月日は流れ、今年もさくら味の季節がやって来た。
私は去年以上にさくら味を堪能しようと様々なお店へ足を運び、お菓子を買い漁った。ワクワクした気持ちで帰宅すると妹から一言。
「ねえね、さくら味めっちゃ好きよな。やっぱさくらって名前やから?笑」
嗚呼、さくら味嫌いになりそう。
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特別審査員賞
『「いつもいるあいつ」から』
文学部日本語日本文学科三年 美学 柊
また桜を見に行くようになった。五年前からだ。
幼少期の朧な記憶。家族全員で広い公園に行きお花見をした。入学式の日、不安と期待の入り混じるなか、大きな桜の前で写真を撮った。咲けば、家族が、大人が、世の中が、明るくなる気がする桜は、なんだか特別だった。
いつの日からか、桜は「いつもいるあいつ」になってしまった。春になればいつだって現れる。姿を見ない年はない。「いつもいるあいつ」は、特別というきらめきを放ちはしなかった。
五年前、我が家に犬がやってきた。シー・ズーのむさし。彼が来てから、春先、川沿いの桜並木を家族全員で散歩するのが恒例になった。普段は散歩に行かない父や弟もこの日ばかりは一緒だ。むさしがいると、歩き慣れた道も過ごし慣れた時間も全てが華やいでくる。
桜のようにいることが当然となった家族の時間が特別なのだと毎年思い出せるのは、むさしが桜を見に連れ出してくれるからだ。
