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卒業生台中日本人学校勤務杉村花充さん2016年3月卒業Q.現在のお仕事について、楽しいこと、苦労等をお聞かせくださいA.台湾の台中日本人学校で小6の担任をしています。ここでは日本の学校と同様、運動会や遠足等の行事もたくさんあります。2泊3日の修学旅行では、学校がある台中市から台南、高雄、台湾の一番南まで行くのですが、台湾の歴史について事前学習をし、行き先の計画を子どもたち自身で立てて臨みました。子どもたち同士が助け合い、一緒に計画を進める中で強い絆が生まれたように感じます。帰ってからもみんな「もう一回行きたい!」と言っていました。私にとっても台湾で修学旅行に行けたことは思い出深い経験となりました。ここには、親の仕事の都合でやってきた子もいれば、両親のどちらかが台湾人で台湾育ちの子もいます。そのため、日本語の習熟度には個人差が大きく、一斉授業で内容が伝わらないことがあります。それぞれの背景に応じた柔軟な指導が求められ、日本語力が十分でない子どもたちの力も伸ばすため、試行錯誤しながら日々授業に取り組んでいます。また、ここには日本各地から集まった教員がいるため、それぞれの地域の教育スタイルや考え方、経験を共有できてとても勉強になり、自分の指導力の向上にもつながっています。Q.学生時代の思い出について教えてくださいA.大学時代の友人とは今も連絡を取っており、台湾に遊びに来てくれた人もいます。教員の道に進んだ者も多く、お互いに近況報告や学校の情報交換等をしています。一緒に教員を志した仲間の存在はいつも心の支えになっています。採用試験に向けても、仲間と共に、空き時間はもちろん、夏休みもほとんど毎日大学の空き教室で勉強していました。友人の採用試験の前日には、その日教室に集まったメンバーで応援動画を撮って送っていました。仲間と一緒だったからこそ、苦手な勉強にも取り組めたし、励まし合いながら採用試験を乗り切れました。今でもゼミの同級生とつながっており、私が日本に一時帰国した際、仲間の一人が声をかけてくれて、卒業後初めて武庫女のキャンパスに行きました。久しぶりに会ったゼミ担当の先生も在学中と同じように温かく迎え入れてくださり、とても嬉しかったです。卒業して何年も経ちましたが、武庫女で出会った友人や先生との縁が色あせずにつながっていることに感謝したいです。Q.国際的に活躍するために学生時代にやっておくと良いこと、心構え等について教えてくださいA.私は大学2年生になる前の春休みに本学が募集しているオーストラリアへの短期留学プログラムに参加しました。何となく海外への憧れはありましたが、英語が得意なわけではなかったので、私にとっては大きなチャレンジでした。そこでお世話になったホームステイ先のホストファミリーとの出会いが、私が海外で働きたいと思うようになったきっかけでし14た。当時、ホストマザーは日本で英語教師として働きたいという夢があり、彼女は、私が帰国した後にその夢をかなえたのでした。今思えば、海外で働く」という夢を実現させた人が身近にいたからこそ、私も日本以外の国で教師として働くという目標を持つようになったと思います。学生時代は色々な人と出会って刺激を受けたり、何事にもチャレンジして新しい世界に飛び込んだりしてほしいです。世界は広く可能性は広がっているので、様々な視点を身に付けるため、学生時代はとりあえず気になることは何でも挑戦してみてください。Q.武庫女の教育学科を外から見た感想をお聞かせくださいA.教師になってから、職場で武庫女出身の先輩や後輩と出会う機会がたくさんあります。それほど武庫女から活躍している教員が多いことを実感しています。現在の職場である日本人学校にも、私以外にも武庫女出身の教員がおり、台湾でも同じ大学出身の教員に出会えることに、改めて武庫女の素晴らしさを感じています。国内にも海外にも羽ばたいている武庫女出身の方々と出会うと、一緒に大学生活を送ったわけではないですが、いつもうれしく思います。Q.武庫女教育学科への進学を考えている高校生に一言お願いしますA.武庫女で学んだことは今でも私の人生の土台となり、出会った人たちとの縁は大切な宝物です。武庫女では充実した学生生活を送ることができるはず!ぜひ、自分の夢や目標を持って挑戦してください。