バイオサイエンス研究所の公開セミナーが開催されます。テーマは「精密な神経回路はどのようにしてできるのか」
2015/01/16
開催日:2015/01/16
対象者:在学生卒業生一般
内容 | <主 催> 武庫川女子大学バイオサイエンス研究所 <講座名> バイオサイエンス研究所公開セミナー <日 時> 2015年1月16日(金)15:00~17:00 <場 所> 薬学部・総合薬学教育研究棟1階 P5-141教室 <内 容> テーマ: 「精密な神経回路はどのようにしてできるのか」 講 師: 根岸 学 教授 (京都大学大学院生命科学研究科 生体システム学分野) <費 用> 不要 <申し込み> 不要 <お問い合わせ先> 薬学部事務室 TEL: 0798-45-9931 記憶や学習など複雑な高次脳機能の基盤となる神経回路は、神経細胞が軸索と樹状突起を伸ばし、ターゲット細胞とシナプスを形成して完成します。神経軸索は様々な軸索ガイダンス分子に導かれて正しく目的の細胞に到達し、正確な神経回路を形成します。現在までに様々な神経軸索ガイダンス分子が見いだされ、その作用から誘因作用を持つものと、反発作用を持つものとに分類されています。私たちは、反発作用を示す代表的なガイダンス分子であるセマフォリンの受容体、プレキシンの細胞内情報伝達機構を解析し、細胞膜1回貫通型受容体であるプレキシンの細胞内領域が低分子量G蛋白質Rasファミリーの1つ、R-Rasに対するGAP(GTPase activating protein)活性を直接コードしており、神経軸索を伸長させる機能を持つR-Rasの活性を抑制することにより軸索の反発作用を発揮することを発見しました。これは、現在までに知られている細胞膜受容体の情報伝達系で、全く新しい情報伝達システムであります。この講演では、私たちの研究内容を含めて、神経軸索ガイダンスの情報伝達機構を分かりやすくお話しし、いかにして精密な神経回路が出来上がってくるのか、お示しできればと考えております。 |
---|