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産業界食産体方政府・公共団官地大学学商品企画、開発、研究を体験し、食産業界を知り、基礎学力を身に付ける連携による「共同研究・人材育成」産官学連携ではこんなこともしました!共同研究淡路産ハチミツを用いた新規スイーツ「豆蜂」の開発[共同研究先]ハートスフードクリエーツ株式会社食品科学研究室では、ハートスフードクリエーツ株式会社のサポートで、豆蜂(トーファン)という新しいスイーツを実用化しました。豆蜂は豆乳をハチミツのみで固めたスイーツです。この実用化には、豆乳がハチミツで固まる現象を科学的に証明した学生、有用なハチミツを選別した学生、商品化レベルにボトムアップした学生、商品化に向けてトッピングや商品名の決定、容器デザインの選択、ラベルや食品表示の作成に取り組んだ学生、実際に三ノ宮駅前で豆蜂を販売した学生など、実用化に至るまでの4年間で多くの学生が携わり、豆蜂が誕生しました。彼女たちは卒業後も様々な食品分野で活躍しています。共同研究パンダも認めた最新の冷凍技術[共同研究先]株式会社ABI、神戸市立王子動物園分子栄養学研究室では、約15年間にわたり株式会社アビーと最新の冷凍保存技術における共同研究を続けています。2022年からは、神戸市立王子動物園のジャイアントパンダ(タンタン)が大好物のタケノコを1年中食べられるようにしたいという依頼をいただき、パンダのタケノコをおいしく冷凍するプロジェクト」に取り組みました。国内外で採れたパンダのためのタケノコが研究室へ運び込まれ、様々な凍結方法、保管方法、解凍方法を検討しました。人とパンダの味覚の違いの難しさを感じつつ、試行錯誤を繰り返した結果、2023年7月頃にタンタンに冷凍解凍したタケノコを喜んで食べてもらうことができました。タンタンは残念ながら2024年3月に虹の橋を渡りましたが、冷凍技術の新たな可能性の道を開かせてくれました。人材育成多くの卒業生が当社で活躍しています。1977年、西宮市で創業した当社は「おいしい笑顔のある明日へ」をモットーに、主に冷凍食品を製造してきました。2018年からは武庫川女子大学と産学連携の取り組みを開始。当社製品を使った献立の考案、インターン生の受け入れ、地元のご当地名物「甲子園ヒーロー揚げ」を題材にしたマーケティング演習などを通じて、関係を深め、発展させてきました。産学連携で得られるアイデアや刺激は企業にとっても貴重な成長の機会になっています。多くの卒業生が当社で活躍していることもあり、武庫川女子大学とは特別なつながりを感じています。これからも産学連携を通じて、学生たちと共に学び、共に成長し、食の未来を創造していくことを楽しみにしています。人材育成食を通して社会的課題に向き合うことを期待しています当社の創業は1919年。創業以来、食卓に安全・安心・おいしさをお届けしてきました。マヨネーズをはじめ、ドレッシングなど、日本初の商品を多く生み出したパイオニアとしてトップシェアを維持し続け、健康志向の高まりに合わせた新製品も続々と投入しています。神戸工場は働く仲間の成長を大切にしながら、最新鋭の設備と高度な品質管理体制を備え、安心安全な製品を生み出しています。食創造科学科の皆さんには毎年見学実習で来場いただき、私たちの企業姿勢やサステナビリティ活動を紹介しています。多様化する社会的課題を自分事ととらえ、深く学び、行動できる人材に成長されることを期待しています。株式会社ジャパン・フード・サービス執行役員/自社ブランド商品推進担当畑拓也さんキユーピー株式会社神戸工場総務課課長近藤丈義さん就職先・進学先化学・製薬・薬局エフピコ、新日本科学、アドバンテック、ワールドインテックR&D事業部、ジェイ・オー・ファーマ、ココカラファイングループ公務員大阪市、堺市大学院武庫川女子大学大学院食物栄養科学研究科学生が内定届けを大学に提出した時点のものです。大学院への道大学院食物栄養科学研究科食創造科学専攻〈修士課程2年(修士)、博士後期課程3年(博士)〉卒業後さらに高度な技術や知識の修得を目指す方のために、進学の道が開かれています。食産業界の先導者となって新しい製品やサービスを創出できる食の専門家を養成します。食に関する卓越した専門力と探求力および国際的な場で実践できる知識と教養、さらには食産業界でリーダーシップを発揮できる技術力とコミュニケーション能力を身に付けます。また、豊かな発想力から生まれる創造的な研究に取り組むことができる人材を養成します。機器分析センター」「食考房」での企業などとの共同研究やコラボレーション開発を通じて、技術力および実践力を身に付けます。25