舞台は三重県津市芸濃町にある、総合文化センターアリーナです。
選手権大会は演技の部と試合の部に分かれており、午前中は演技の部が開催されました。
武庫川女子大学からは、健康・スポーツ科学科4年生の久保真子選手・橋田悠里選手が演技の部で出場されました。
2人は大学2年生の時から今日まで、有終の美を飾るために演技の稽古を重ねてきました。
部員のみんなも固唾を飲み、見守っています。
以前の関西大会の時は、舞台を包む緊張感に慣れず、2人は「緊張してしまって、普段の練習でできていたことができなかった」と悔しい表情を見せていましたが、今回は今まで以上に技に磨きをかけた演技を行い、次々に勝ち抜いていきます。
最後まで力いっぱい演技し、見事準優勝しました!!
演技終了後、橋田選手(写真左)と久保選手(写真右)にお話を伺いました。
「今回は、決勝まで勝ち進むことを目標に練習してきたので、目標達成できて良かったです。
日ごろの練習の成果をしっかり発揮できたし、何より準優勝という目に見える形で結果が残せたのがうれしいです。
これまで指導してくださったコーチや応援してくれた後輩たちにも、恩返しができたんじゃないかな」
と、やり切った表情で語ってくれました!
さて、午後からは、試合の部が始まります。
武庫川女大学から出場される選手は、写真左の4人です。
同じなぎなたという競技でありながら、さっきの演技とはまた違った雰囲気をまとい、防具をつけている姿がとてもりりしいです。
それぞれの個性を生かして、試合を展開していきます。
武庫川女子大学の選手たちは2回戦まで勝ち抜きました!
また、続く個人戦には、副将の橋田選手が参加しました。
橋田選手は、多彩な技を次々に繰り出してどんどん勝ち抜いていき、
見事ベスト8に入りました!!
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大会後、試合を行った選手の皆さんにお話を伺いました。
先鋒:久保選手
1試合目は自分なりの試合ができたと思っています。2試合目で、自分のいいところと悪いところが分かったので、西日本大会に向けて課題を克服していきたいです。
次峰:藤本選手
今回初めての対戦でした。気持ちは焦っていましたが、とにかく相手選手に一本を取られないように頑張りました。
これからはスピード重視で、攻めも守りもこなせる選手になれるように稽古を続けていきたいです。
中堅:岡田選手
1試合目は、かなり相手選手がずんずんと攻めてきましたが、それでも自分のペースを崩さず、頑張ることができました。
2試合目も相手にのまれず、自分のやりたい試合を展開できたので、よかったです。
副将:橋田選手
1試合目はみんなの健闘のおかげで不戦で勝ち進むことができました。みんなで一つになって試合に臨めていたと思います。
2試合目は、みんなに背中を押してもらったので、今までの稽古を思い出して全力が出せました。
個人戦ではベスト8まで行くことができましたが、自分の中では納得のいかない試合でした。今回の大会で自分の課題が見つかりました。
「もう少し頑張ったら勝てる」そういうところで勝てないのは、自分の弱いところだと思います。ベスト8に満足せず、今回見つかった課題を稽古で集中的に練習して、次からは絶対に一本を取れるようにします。
【取材を終えて】
*大会に1日同行させてもらい、一番面白いと感じたところは、演技も試合もどちらも「なぎなた」であるのにもかかわらず、異なるスポーツに見えたところです。
演技では、2人の息の合った動きや、頭から足先まで意識し洗練された動き、凛とした声の力強さなど、通りすがった人をも引き込む力があると思いました。
澄んだ美しさの中に力強い熱を垣間見ます。
一方試合では、演技とはまた違った熱量を感じました。
演技では内に隠されていた熱が全面に押し出され、直接肌で感じるため、まるで自分が試合をしているような錯覚になりました。
相手が次にどういった動きをするのか、どのように動けば相手から一本取れるのか、間合いの攻防も、周りから聞こえてくる声援も、試合に引きずり込まれる要素でしかなく、家に帰っても熱が冷めませんでした。
なぎなた部の皆さんがとても優しく、真剣にインタビューや取材撮影に協力してくださったので、とてもうれしく思います。
なぎなた部の活動のほんの一部しか取材できませんでしたが、その中でも皆さんの人柄の良さやなぎなたに対して真剣に向かっていくその姿勢を知ることができてよかったです。
(日本語日本文学科3年生 文子)
*これまで、関西大会の取材や体験会にも参加させていただき、なぎなた部さんの活動をたくさん取材させていただきました。
今回は全国大会ということで、会場の規模や雰囲気が今までと全然違っていて、今までで一番緊張しました。
私は演技についても試合についても素人なのですが、勝ち進んでいくにつれて演技の2人に対する観客の注目度が高まっていき、決勝では周りの雰囲気が一層ピンと張り詰めていて、見ている私もどきどきしました。
こんな中で演技するプレッシャーはどれほどのものなんだろう。考えただけで怖くて、勝敗などは考えられずにただただ演技を見ていました。
でも、その中でも2人は最後まで自分たちの演技を堂々とやり遂げ、退場の時まで凛としていました。
勝敗を決める旗が揚がった瞬間、武庫川女子大学の旗は相手の旗より少ないと分かったのですが、私は2人にただただ拍手をしていました。
かっこいい。すごい。本当にすごい。
それしか出てこなかったです。
また、私は以前、剣道部の大会も取材させていただいたことがあるのですが、なぎなたの試合は剣道と違い、足のすねに当てるのも有効打突(一本)となります。
そのため、すねを打たれないように動きも激しく、なぎなたを小刻みに振って距離感を見極め、次々と足の位置を変えて技を繰り出す姿は、剣道やなぎなたの演技とは全然違っていました。
なぎなたは私が知ったことや感じたことよりきっともっとたくさんの魅力があって、奥が深くて、私はなぎなたのことが今までよりもっと好きになりました。
武庫川女子大学の本番が終わった後、橋田選手が「お疲れ様!ありがとう~」と声を掛けてくださったり、久保選手が「ここの席空いてるから座り~!」「私汗臭くない?大丈夫?もし臭かったら逃げてな。笑」と気さくに声を掛けてくださったりしてうれしかったです。
また、他の皆さんも試合後で疲れているのに、なぎなたの魅力や好きなところについてお話ししてくださったり、インタビューにも丁寧に答えてくださったこともすごくうれしかったです。
この活動を通じて、なぎなた部さんとお会いできて、なぎなたを知ることができて、本当によかったと思いました。
なぎなた部の皆さん、お疲れ様でした。これからもずっと応援しています!!!
(情報メディア学科2年生 鯵)
なぎなた部の皆さん、ありがとうございました!!