令和7年度(2025年度)、生活環境学部定員変更(30人増)と環境共生学部開設について
2024/06/26
本学が文部科学大臣に申請していた2025年度からの収容定員の変更に係る学則変更について6月26日、大学設置・学校法人審議会より認可を「可」とする答申が出されました。これにより、2025年4月開設を予定している環境共生学部の設置届出が受理されました。
文部科学省ホームページ
令和7年度からの私立大学等の収容定員の変更に係る学則変更予定一覧 (mext.go.jp)
新たに開設するのは13番目の学部となる環境共生学部です。文部科学省の「大学・高専機能強化支援事業」に選定されており、文理の枠にとらわれず、地球環境をめぐる危急の課題に新たな発想で突破口を拓く人材を育成します。
温室効果ガスの排出、異常気象、海洋や土壌汚染、生物多様性の縮小――。地球を取り巻く危機的状況を好転させ、持続可能性な社会を追究するには、人と自然の現状を正しく理解する科学的知識、あらゆる事象に「問い」を立てる柔軟な発想力、そして行動する力が必要です。拡大するグリーン(エネルギー・環境)分野をはじめ、新たな発想で突破口を拓く意欲的な人材が求められており、とりわけ女性の台頭が待たれています。
武庫川女子大学の環境共生学部環境共生学科は地球規模の課題を肌で感じるため、フィールドワークを重視します。1年前期から始まる「フィールド・環境施設実習」では、近隣の里山や阪神間の特色ある企業、リサイクル施設等を訪ねます。そこで見出した問いを持ち帰り、少人数のチームに分かれて実践型社会連携プロジェクトに参画。企業や環境団体の協力を得ながら課題解決の道筋を探ります。プロジェクトを実行する専用の居場所であるプロジェクトルームを新設。チームは互いに刺激しあいながら、それぞれの課題に向き合います。この実践型社会連携プロジェクトは3年前期まで続き、学部の学びの基盤となります。
フィールドワークには本学の施設である丹嶺学苑研修センター(神戸市北区)、名塩野外活動センター(西宮市)、時にはアメリカ・ワシントン州にあるアメリカ分校を活用。産官学のコラボレーションで地域との連携も深めます。健康や食、心理、薬、建築、経営など多様な学部との連携で、イノベーションを起こすことが期待されます。
環境や生態系への負荷を減らし、自然の保護に取り組む「環境保全」、環境課題の発見・解決を通して人と環境の調和を目指す「環境共生」、鉱物や森林などの地球資源について持続可能な活用を考える「環境資源応用」の3つの領域から科目を自在に選び、なりたい自分を目指します。教員には様々な専門領域を持つ専門家がそろい、プロジェクトごとに担当教員を配置して、専門性に特化した科目選択を支援します。
また、1年後期の基礎実験、様々な研究室を巡る2年次のラボローテーション、3年次の環境技術実験、4年次の卒業研究と、段階的に研究者としての知識とスキルを身に付けます。
企業からの期待も厚い分野だけに、進路は多彩に広がります。
SDGsの達成に貢献したい人、探究が大好きな人、環境政策等で地域に貢献したい人――。文系理系を問わず学べる環境共生学部にぜひご注目ください。
【環境共生学部環境共生学科】
開設時期 2025年4月
定員 120人
収容定員 480人
メーンキャンパス 浜甲子園キャンパス
【教員の主な専門領域】
環境植物生理学、水圏環境工学、環境バイオマス工学、物質動態・環境生態工学、環境高分子科学、環境防災学、環境材料工学、環境物理工学、気候変動科学、環境ゲノム科学、環境健康科学、グリーンケミストリー、環境微生物制御工学、環境イメージング学、野生動物生態学、資源循環工学
【4年間の学びのイメージ】
1年前期)
■フィールド・環境施設実習
近隣の里山、酒造会社など阪神間の特色ある企業、リサイクル施設等を訪ねて課題を見出し、プロジェクトを立ち上げる。環境に関する基礎的な知識を習得する。
1年後期~3年前期)
■実践型社会連携プロジェクト
少人数のプロジェクトに参加してそれぞれの課題解決に挑む。
■3つの科目群(環境保全系/環境資源応用系/環境共生系)から興味のある科目を自在に選択できる自由度の高いカリキュラム
3年後期~4年)
■自分が取り組みたいテーマを設定し、卒業研究に取り組む。その成果を発表する。
【取得できる資格】
中学校教諭一種(理科)、高等学校教諭一種(理科)、学芸員
【想定される進路】
環境系技術者(海洋、水質、大気等自然環境の調査・測定・分析を行う)/環境調査員(建築や工事を行う環境の前調査を行う)/応用化学系研究者/バイオ研究者/エネルギー系研究者・エンジニア/環境・サスティナビリティコンサルタント/ビオトープ管理士/環境アセスメント調査員/環境保全エンジニア/環境ジャーナリスト/公的な環境研究所/環境ビジネス系企業/企業のSDGs推進担当/環境政策担当者/自然ツーリスト/自然史博物館学芸員/公務員/大学院進学/中学・高校理科教員/