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数多くの漢方薬に興奮―。薬学部が中国研修旅行を実施。北京中医薬大学を訪問、漢方外来や薬剤部を見学しました。

2011/10/01

 薬学部薬学科の学生18人が9月5日から9日にかけて、学術・交流協定を結んでいる北京中医薬大学への研修旅行に参加しました=写真右=。市川厚薬学部長、高明教授、安井菜穂美助教の引率で同大学附属病院を訪問し、東洋医学を中心とした治療について学びました。下記は引率教員からのレポートです。薬学部ホームページもご覧ください。

 1日目の午後、北京国際空港に到着。日本と違って気温・湿度ともそれほど高くなく、過ごし易い気候でした。北京中医薬大学の鄭先生の案内でホテルに向かいました。学生たちは初めて見る北京の町並みに圧倒されているようでした。その日の夕食は、鄭先生が用意して下さった中国料理。その後、中国雑技団の観劇に行きました。迫力のある超人技の連続で学生たちも驚きの連続でした。

漢方生薬標本館の3000種類以上の展示に驚きました
 2日目は、朝から北京中医薬大学の漢方外来に行きました=写真中=。実際に舌の状態や脈をみながら診断している様子や、たくさんの引き出しから漢方薬を処方するところ、按摩・鍼灸治療の様子などに学生たちは終始、興味津々で見入っていました。
 その後、同大学の唐先生が漢方の歴史、大学の研究経緯についてかりやすく説明して下さいました。また、同大学にある虎や鹿などの貴重な動物を含む動物性、植物性、鉱物性の標本を3000種類以上展示してある漢方生薬標本館と、漢方医学の起源から今までの発展を展示してある医学博物館を見学しました。「こんなものも漢方薬となるの?!」と驚く標本がたくさんありました。大学にある食堂で昼食をとった後、あいにくの雨でしたが故宮博物館を訪れ、中国漢方の歴史もさることながら、中国の歴史の偉大さを感じた一日となりました。

東洋医学をメーンとした貴重な病棟を見学
 3日目は、午前中に北京中医薬大学付属病院と薬剤部を見学しました。病院の概要説明を受けた後、内科専門医である馬先生が東洋医学の基礎や、東洋医学と西洋医学を融合した治療法について、実際の症例をあげながら説明して下さいました=写真左=。続いて見学させていただいた病棟は東洋医学をメーンとしており、重症患者が多いため現場の医師の先生が個々の診療計画を立てて対応しており、そのような貴重な現場を見せていただいたことに学生たちも感銘を受けていました。薬剤部では、大学博物館でみたものが実際に処方として用いられており、今までにみたこともない数多くの漢方処方薬を目の前に学生たちも興奮気味でした。昼食には飲茶をいただきました。午後は首都博物館、北京のシンボルである天壇公園に行き一日を終えました。

万里の長城の景観や北京ダックも楽しみました
 4日目、北京滞在も最終日になり、中国の世界遺産を訪れました。午前中は万里の長城、八達峰へ向かいました。世界最大の人工建築物であり、観光客も多く、学生たちも急な傾斜の男坂と男坂よりはなだらかな女坂に分かれ、どこまでも続く長城の景色を楽しみました。午後はかつて西太后の夏の別荘であった頤和園(いわえん)に行きました。敷地には大きな湖や700mも続く長廊があり、とても美しく壮大な景色でした。夕食は北京中医薬大学の先生方や学生さんと夕食をご一緒し、北京ダックをいただきました。

 5日目は帰国する日ですが、午前中は北京中医薬大学の薬学部に施設見学にいきました。副学長先生が学科説明をして下さり、学生たちは学外実習制度の違いなどに関心をよせていました。また、学生の実習棟の見学もさせていただきました。

 この5日間、大きなトラブルもなく無事過ごすことができました。今回の研修旅行で得たことを今後の学習や将来を考える上での糧になれば、と思いを新たに帰国の途に就きました。お世話になった北京中医薬大学の先生方、ありがとうございました。そして、旅行に参加した学生の皆さん、お疲れ様でした!!(市川厚、高明、安井菜穂美)               

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