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動画ニュースで紹介。JR福知山線の脱線事故に遭い、奇跡的に回復した卒業生を紹介した映画上映会とトークイベントが開かれ、強い家族の絆のお話に、参加者は涙しました。

2011/11/22

 JR福知山線の脱線事故で瀕死の重傷を負い、奇跡的に回復した本学卒業生の鈴木順子さん(1996年短期大学部生活造形学科卒、36歳)を紹介した映画「SWITCH」の上映会と、鈴木さん母娘を招いてのトークイベント「マイナスからの出発」が11月12日午後、公江記念講堂で開かれ、地域の方々や学生、教職員など190人が参加、時折りハンカチで目をぬぐいながら聞き入りました。

 ※イベントの様子は、このホームページの動画ニュースでもご紹介しました。また、同日午後5時30分から放映されたMBSテレビ「報道特集」で紹介され、翌13日付の読売新聞阪神面のトップ記事で「脱線6年半 懸命の歩み 西宮の鈴木さん 武庫川女子大で語る 『母と2人 もっと強くなれる』」の見出しで紹介されました。

学生広報スタッフが企画・運営
 このイベントは鈴木さん親子の話を通して、家族の絆の大切さや当たり前に生活できることの素晴らしさを伝え、後輩が先輩の順子さんにエールを送る場にしたいと、学生広報スタッフが企画。司会は太田裕子さん(教育学科4年)が担当しました。
 映画上映に先立ち、糸魚川直祐学長は「鈴木さんをはじめ多くの学生がこの講堂で入学し、卒業していきました。この講堂で鈴木さんの話をお伺いできるのはとても感銘的です。本日ここにお集まりいただき、鈴木さんとお母様の頑張っておられる姿を目の当たりに出来るということは、皆様の人生の歴史の中で大切な一コマになると思います」とあいさつしました。

講堂ロビーでは奇跡の回復をつづったパネル展示
 「SWITCH」は遺伝子工学の世界的権威である村上和雄・筑波大学名誉教授の研究と軌跡をつづったドキュメンタリー作品。この中で、「愛と笑いが遺伝子をオンした奇跡の物語」として、鈴木さん母娘が20分間にわたって紹介されています。講堂ロビーには、順子さん回復の様子を紹介した写真パネル40枚や花の絵に「がんばります。わたしは何にもまけたくないんです」と順子さんが描いた色紙が展示され、参加者たちは休憩時間に熱心に見入っていました=写真右=。

「支えてくださる多くの方のためにも、もっと元気になって、活躍したい」順子さん
 上映後は、鈴木順子さんと母・もも子さん、学生広報スタッフの和田宏美さん(食物栄養学科3年)、大嶋真実さん(英語文化学科3年)の4人によるトークイベントが行われました=写真中=。事故当日の様子や、リハビリについて、約1時間にわたって学生が鈴木さん母娘にインタビューする形で進行。順子さんは、「私は生まれつき体が弱かったので、このまま死ぬんじゃないかと思いました。今こうして車椅子に乗って皆さんの前でお話できることが奇跡だと思います。周りに私を支えてくださる方がたくさんいらっしゃるので、もっと元気になって、活躍していかなければならないと思います」と終始、笑顔で話し、後輩には「学生時代は二度とありません。悔いのない生活を送って」と語り掛けました。

「生きていてくれて、ありがとう」もも子さん
 もも子さんは「事故後2年ほどは『事故の前の(順子さんの)体に戻ったら』などと考えていましたが、今は違います。生きていてくれるだけで幸せだと思えるようになりました。順ちゃん生きててくれて、ありがとう」と事故後の感想を話しました。

 そして最後に、もも子さんは「毎日、生かされていることに感謝し続けたい。毎朝、私は順子に『生きていてくれて、ありがとう』と言い、順子は私に『支えてくれて、ありがとう』と言ってくれます」、順子さんは「これからは守りの人生ではなく、(いろいろなことに積極的に取り組む)攻めの人生になるよう、頑張ります」と力強い言葉で締めくくりました=写真左の左が順子さん、右がもも子さん=。
 和田さんは「順子さんと同じように、私の周りの人たちにありがとうと伝えたいです」、大嶋さんは「鈴木さんの言葉を胸に『今』を一生懸命生きようと思いました」と感想を話しました。
                   


 イベントの後、マスコミ各社が鈴木さん母娘やトークイベントで進行を務めた和田さんや大嶋さんを囲んでインタビュー。もも子さんは「このイベントは、在学生の方が『先輩の順子にエールを送りたい』と企画されたことを聞き、順子は本当にいい学校を卒業させてもらったと思いました。順子にとっても、記憶に残る、いい経験になりました」と話していました。

「感動」と「感謝」の参加者アンケート
 参加者のアンケートでは「前向きのお二人に感動し、励まされました」「私も順子さんのように『ありがとう』の言葉を忘れずに生きていこうと思いました」「素晴らしい内容、最初に糸魚川学長が話されたように、今日は私にとって貴重な1日になりました」「鈴木さんのご家族、バンザイ、バンザイ。お互いに信頼し合っていらっしゃるんだなと感動しました」「リアルな鈴木さん母娘のお話の中に、再生していく力強さを感じました」「私も、鈴木さんが話されていたように『生きているだけで幸せ』ということを感じさせていただきました」などと、鈴木さん母娘の前向きな生き方に感動したという感想がつづられていました。さらに、このような企画をした学生広報スタッフには「素晴らしいイベントを企画していただき、ありがとうございました」と感謝の言葉が記されていました。

 13日付読売新聞の記事では、参加者の主婦の「家族の絆や生きる力のすばらしさを感じた。イベントを企画した学生も褒めてあげたい」という談話が紹介されています。

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