世界的なパフォーマンス・デザイナーのドリタ・ハナー氏が、生活美学研究所主催の第2回嘱託研究員特別公開講座でパフォーマンスについて講演しました。
2011/11/24
生活美学研究所主催の第2回嘱託研究員特別公開講座が11月24日午後、本学の学術研究交流館で開催され、20011年度の生活美学研究所嘱託研究員であるニュージーランド・マッセイ大学芸術学部教授のドリタ・ハナー氏が「Transformations」・「Performance Design」をテーマにして語り、100人の参加者は熱心に聞き入りました=写真左=。
ハナー氏はオーストラリアや欧米などで広範囲にわたり、建築、内装、家具、衣装、舞台装置やインスタレーション、展覧会デザインを手がけるなど、多彩な活動を展開しているパフォーマンスデザイナー。「1999年ユネスコ賞」「ワールド・ステージ・デザイン2009銀賞」など数々の賞を受賞されています。
ハナー氏は、ある行動が注目の的になることを「パフォーマンス」と話し、身近なものとして、東京のストリートファッションや新型インフルエンザが流行した時に見られたユニークなマスクなどを紹介しました。また、世界的なパフォーマーたちの作品を映像や写真で紹介し、そのパフォーマンスの趣旨や目的を説明しました。また自ら手掛けた作品も披露し、パフォーマンスにかける熱い思いを語りました。
「なぜパフォーマンスの世界に入られたのですか」という学生の質問に、ハナー氏は「私の舞台に対する愛情は深いです。しかし、演者は壇上に、観客は客席に縛られている舞台よりも、括りのないパフォーマンスの方が時として人の心に響きやすいものです。また、私は日常のさまざまな出来事をパフォーマンスと捉えています。日常の物語は論理的なものより人の心に響きやすく、人の心を救うこともあります。東日本大震災の被災地の方々の心もパフォーマンスにより癒やすことができるのではないかと考えています」と答えました=写真右=。