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「故郷の先生になって、復興の力になりたい」。東日本大震災の被災地出身の学生が入学式で新入生を代表して宣誓。新聞、テレビなどで紹介されました。

2012/04/05

 文学部と健康・スポーツ科学部の2012年度入学式で新入生を代表して宣誓した被災地出身の渡邉翠さん(英語文化学科)=写真右の左側と写真中=が入学式の後、糸魚川学長=写真右の右側=から激励を受け、マスコミの取材に対し、被災地の思いを語りました。
 ※渡邊さんの入学・宣誓は、4月4日夕刊(毎日新聞)と翌5日付け朝刊3紙の以下の記事で紹介されました。
  ・毎日新聞社会面「福島の新入生『教訓 伝えたい』武庫川女子大入学式」
  ・産経新聞阪神面「『被災地の現状伝えたい』福島出身の新入生が宣誓 武庫川女子大で入学式」
  ・神戸新聞地域ニュース(神戸)面「『震災のこと伝えたい』福島県出身・渡辺さん代表宣誓 武庫川女子大」
  ・読売新聞阪神面の「故郷で教師 夢へ第一歩 被災乗り越え代表宣言 福島・渡辺さん 武庫川女子大入学」
 ※渡邊翠さんの宣誓とインタビューは、4月4日午後のサンテレビのニュース番組で、3回にわたって放映されました。

「被災地と本学の絆は強まりました」と糸魚川学長
 式の後、講堂控え室で渡邊さんに面会した糸魚川学長は「ようこそ、武庫川女子大学にいらっしゃいました。この地も17年前には、阪神大震災で大きな被害に遭いましたが、東北など全国各地の支援を受けて、今は立ち直りました。東北も、そのように立ち直らせましょう。渡邊さんが被災地から本学に入学されたことで、本学と被災地との絆は強くなりました。本学でしっかり学び、得意な英語を生かして、社会にはばたいてください」と激励。渡邊さんは微笑みながら、大きく頷きました。

「仙台の母校に戻り、先生になって復興のお手伝いをしたい」と渡邊翠さん
 この後、新聞社やテレビ局が渡邊さんにインタビュー=写真左=。東北から遠く離れた本学に入学した理由を聞かれた渡邊さんは「英語の先生になるのが夢なので、高いレベルの英語教育が受けられ、いろいろな校種の先生の免許が取れる武庫川女子大学を志望しました。それに、英語文化学科に英語特別クラス『ACE』があることや、アメリカ分校に留学できることも魅力でした。大学を卒業した後は東北に帰り、先生になって、復興の力になりたいと思っています」と語りました。

 渡邊さんの母校の仙台白百合学園高校の恩師の息子さんや下級生が津波で亡くなったり、恩師の自宅が流されたりしています。「自宅は福島第一原発から65キロほど離れた福島市内にありますが、今は大人の人は普通に生活しています。しかし、子供の姿を見かけることは少なくなりましたし、たまに見かける子供はマスクをし、帽子を被って用心しています」と今の故郷の様子を説明しました。

「東北も、神戸のように必ず復興する」
 関西にやってきて、阪神間一帯が綺麗な街になっているのに驚きました。「阪神大震災で横倒しになり、再建された高速道路を通った時、『絶対、復興って出来るんだな』と思い、うれしくなりました。そして、東北も時間が経てば神戸のように必ず復興する。復興させなければという思いを強くしました」と力強く話しました。

 関西に住む人の大震災に関する意識は高くはないのではーという記者からの質問に対しては、渡邊さんは「阪神大震災の時は、逆に東北に住む人の関心は高いとは言えなかったと思います。そのときのことを思うと、申し訳ないという気持ちになります。東北の人は余り、大きな声を出しませんが、大震災のことはもっと大きな声で伝えていくべきだと思います。私も大学でまず、友達に被災地のことを話すことから始めます。そして、ボランティア活動にも取り組みたいと考えています」と答えました。

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