食物栄養学科の調理科学研究室が「日本うま味調味料協会」の『伝承賞』を受賞しました。
2018/03/02
日本うま味調味料協会主催の「第2回 うま味調味料活用 郷土料理コンテスト」で、食物栄養学科の調理科学研究室(写真左、升井洋至教授指導)が『伝承賞』を受賞しました。
2013年のユネスコ無形文化遺産登録を機に、和食に対する注目が高まる中、地域の食文化である郷土料理も、次世代へ受け継いでいきたいものの一つ。コンテストは、郷土料理もおいしく減塩することが、郷土の味と文化の伝承に役立つ可能性があるとして開催されています。
升井研究室の学生が伝えていきたいと考えたのは、兵庫県の郷土料理の一つ「粕汁」=写真右=。武庫川女子大学が所在する兵庫県には全国でも有名な灘五郷があり、様々なお酒が造られています。醸造過程でできる酒粕と、淡路島特産のたまねぎを使用し、まろやかな味にすることで減塩につながるレシピを検討。一般的に具材には、塩分濃度の高い鮭を使用しますが、豚肉に変更することで減塩を実現しました。
しかし、減塩することでどうしても感じてしまう「物足りなさ」。味の出る具材「油揚げ」を使用しても埋まらない「物足りなさ」を、ふた振りの「うま味調味料」を加えることで、滋味あふれるおいしい「粕汁」を完成させました。
升井研究室の学生たちは「私たち日本人は、食材を余すところなく食する食文化を大切にしています。日本酒をしぼった後に残る『酒粕』もその一つです。中でも『粕汁』は、具材の組み合わせ方でいろいろな味わいを楽しめます。滋味あふれる一椀の粕汁が、私たちの心と体を温めてくれる料理として、いつまでも残っていってほしいと願っています」と話しています。
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