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岩手県大槌町の「風の電話」で、卒業生で第27代日本さくらの女王の辰己由貴さんが、桜を植樹しました。武庫川女子大学からもプレートが寄贈され、大槌町と武庫川女子大学の新たな絆を結びました。

2018/11/12

心を癒やす場として知られる岩手県大槌町の「風の電話」で1110日、第27代日本さくらの女王として活動する卒業生、辰己由貴さん(英語文化学科卒)が、復興桜「はるか」など7本の桜の苗木を植樹しました。「はるか」の苗木の傍らには、武庫川女子大学が寄贈したプレートを設置。一人の卒業生の行動が、武庫川女子大学と大槌町に、新たな絆を結びました。

 

「風の電話」は、東日本大震災で大きな被害を受けた大槌町の市街地を見下ろす高台にあります。オーナーの佐々木格さんが自宅の庭園に電話ボックスを設置し、線のつながらない黒電話を置いたところ、震災後、悲しみを抱えた人たちが口コミで訪れ、受話器をとって、亡き人に語り掛けるようになりました。

 

辰己さんは、大学3年のとき、授業で東日本大震災について学ぶ中で「風の電話」を知り、20132月に初めて現地を訪れました。以来、命について深く考えるようになり、「この場所に桜を植えたい」という夢を抱き続けてきました。今回、「公益財団法人 日本さくらの会」のバックアップを受け、佐々木さんら関係者に思いを伝え、6年越しの夢をかなえました。

 

山の斜面を切り開いた庭園には、エゴノキやクルミなど、大小さまざまな樹木とハーブや花が計画的に配置され、白い電話ボックスを取り巻いています。今回、加わったのは、はるかのほか、八重紅しだれや太白桜、咲耶姫など、色も形状も違う7種の桜。佐々木さんが、それぞれの桜にふさわしい場所を考え、「はるか」は電話ボックスの近くに、他の苗木は、庭園の各所に植樹しました。

 

プレートには「さくらの下の『風の電話』で心の声に耳を澄ませてください。そして、時を超える命の響きを確かめて欲しいと願います」というメッセージと、武庫川女子大学(西宮市)の名が記されています。この日の植樹式には、「日本さくらの会」の歴代女王4名と、武庫川女子大学の卒業生や河内鏡太郎教授、広報スタッフも参加。地元の岩手めんこいテレビと岩手朝日テレビも取材に訪れました。辰己さんは「命の大切さを教えてくれた、かけがえのない場所に、夢に見た桜の植樹をすることができ、感激です。いつまでも桜の成長を見守り、母校の後輩をたくさん連れてきます」と言い、佐々木さんは「心を癒すには環境や装置が重要です。新たな桜が将来、訪れた人の心を癒す大切な要素になるよう、この環境を維持していきます」と話していました。

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