【第2報】新型コロナウイルス感染症に関する日々の対応について(注意喚起)
2020/04/01
学生のみなさんへ
健康サポートセンター
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する新しいお知らせです。
新学期の授業開始が2週間延期されましたが、この期間は感染拡大のスピードを抑制するための「感染拡大防止期間」に相当し、国を挙げて最大限の警戒が求められております。感染拡大のスピードを遅くすることができれば、医療体制の破綻を防ぐことができるとともに、新しい検査法や治療法、予防法の開発までの時間を稼ぐことができ、国民全体の死亡数を減らすことが理論的にも示されています。
そこで、みなさんには、以下のことを特に意識して、責任ある行動を心掛けてください。
① 不要不急の外出をさけてください。たとえば、自宅にばかりいると気が滅入るので、喫茶店で友人たちと話をするために集まったとか、友人あるいは親と一緒に日帰り旅行に行ったとか‥‥。
それらが、本当に外出しなければならない用事か、よく考えてください。考えた上で、どうしても外出する必要がある場合は、感染予防の対策を十分した上で出かけてください。外出自粛に退屈しないためには、ふだんは十分に取れない自宅にいる時間を、勉強や趣味等に有効活用する工夫をしてください。
② 換気の悪い密閉空間、人が密集する場所、密接した近距離での会話の『3つの密』を徹底的に避けるよう心掛けてください。
具体的な例としては、たくさんの人が集まる飲食店、カラオケボックス、ライブハウス、歓送迎会などは密が多いと考えられます。ふだんあまり意識することなく利用している場のリスクを評価し、対策を考えてみてください。
③ 若い人では無症状や症状が軽い場合が多く、ふだんの活動が妨げられないので、多くの人々に感染を拡げることにつながります。無意識に感染者を増やすことに加担している恐ろしさを考え、後悔しないためにも、感染予防にはくれぐれも細心の注意を払ってください。
さて、COVID-19に関する情報は日々更新されています。皆さんは、どこから情報を得て、どう理解して、どう行動していますか?
1)正しい情報を得よう
情報については、不安をかき立てるようなものもあれば、若者は罹っても大丈夫という楽観的なものまで様々ですが、科学的証拠(エビデンス)のある信用できる情報かどうかしっかり見極めてください。
2)感染リスク、死亡リスク、感染拡大リスクを考えよう
高齢になるほど重症化や死亡のリスクが高まるのは確かですが、若者は大丈夫という過信はありませんか? 感染してしまうと自分だけでなく、周りの年長者や免疫の低下している人に対して、取り返しのつかない結果を起こす危険性があります。
① 若い人のCOVID-19の感染リスクは季節性インフルエンザ並に高い(重症化・死亡は少ないですが)。
②若い人も、年長者と比べると少数ですが、重症化・死亡することがあります。また、重症から回復できても後遺症が残るおそれがあります。それらは、感染しなければ成らずに済むことを理解してください。
③若い患者は、肺炎になっても入院して適切な治療を受ければ回復することが多いのですが、若い患者が多くのベッドを占拠すると医療崩壊の一因になりかねません。
④ 若い感染者自身の重症化リスクは高くなくても、媒介者として感染者を増やし、年長者の重症患者数や死亡者数の増やすおそれがあります。
3)正しい行動をしよう
面倒、退屈、楽しくないというような感情による軽はずみな行動がもたらす結果について考えてみてください。しばらくの間、辛抱が必要ですが、いずれ不安が和らぐ時期が来ます。それまでは、感染予防とともに感染拡大防止のため、正しい知識に基づき、自分を正しくコントロールし、他者に対して思いやりのある行動を心掛けてください。
【第一報】新型コロナウイルス感染症に関する日々の対応について(注意喚起)
2020/03/24
学生、教職員のみなさんへ
健康サポートセンター
新型コロナウイルス感染症は、今や全世界に蔓延しパンデミック(世界的な大流行)と認識され、社会全体に甚大な影響を及ぼしています。医療環境の整備と治療法の確立、それを踏まえた早期発見・早期治療の推進とともに、この蔓延にブレーキをかけることが、現在のわが国の緊急課題となっていると考えられます。蔓延阻止のためには、国民一人一人が、自ら感染予防に留意し、また感染拡大に加担しないよう注意深く行動する必要があります。
健康サポートセンターでは、3月19日の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議から示された「密室・密集・密接」の3条件を踏まえた注意事項を以下のとおりまとめましたので、感染拡大予防のため、日々の健康管理に役立ててください。
【感染予防のために】
1. 石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などをこまめに行う。
2. 混雑した場所や、換気が悪く空気がよどみやすい室内(スポーツジム、ライブハウス、カラオケボックス等)を避ける。
3. 部屋は一定時間おきに窓を開けて換気する。
4. 立食(ビュッフェスタイル)の懇親会・交流会など、接触感染や飛沫感染のリスクの高い行事には参加しないよう心がけてください。
【人に感染させない(感染拡大予防)ために】
感染していても無症状・軽症状で、無意識に周囲の人に感染させるおそれがあります。
1. 咳エチケット(マスクの着用)を守る。
2. 発熱や咳等、体調の悪い場合には外出を見合わせる。
3. 毎日、健康観察(毎日の検温など)を行う。体調不良があれば最寄りの「帰国者・接触者相談センター」に相談する。
【家族内感染(拡大)予防のために】
家族内感染が多く報告されています。感染者が家族にいる場合、上記の3条件が合致しているので、とくに気をつけてください。
1. 風邪症状のある場合は、できるだけ家族との接触を避け、休養する部屋も分ける。
2. 看病が必要な場合は、看病する人を限定する(1人が望ましい)。ただし、高齢者、基礎疾患がある人や妊娠中の女性には看病させないようにする。
3. 家族とのタオルは共有せず、別のものを使う。
4. 感染者の入浴は最後にする。
5. 休養する部屋から出る場合は、マスクを着け部屋を出る直前にアルコール手指消毒をする。
6. 感染者が触った箇所(ドアノブや手すりなど)をアルコールで浸した紙で拭き取り消毒し、拭き取った紙は再利用せず、すぐにゴミ箱に捨てる。
7. 定期的に部屋の窓を開けて換気する。(1~2時間に1度、5~10分間程度を目安)
8. 感染者が使った衣類やシーツを洗濯する際は、手袋とマスクを着けて洗濯物を扱い、洗濯後は十分に乾燥させる。
9. 感染者が出すゴミはビニール袋に入れ、しっかりと口を縛って密閉してから部屋の外に出す。ゴミを扱った直後はしっかり手洗いする。
『参考:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療所・病院のプライマリ・ケア初期診療の手引き/一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会』