本学教育学部の吉井美奈子准教授が能登半島地震の被災地を視察し、支援や助言を行いました。
2024/04/10
English below.
1月1日に発生した能登半島地震で、本学教育学部の吉井美奈子准教授が3月下旬、石川県の被災地を視察し、炊き出しなどの支援や仮設住宅入居者への助言などを行いました。
能登半島地震の発生から4月1日で3か月が経ちましたが、今も多くの被災者の方々が厳しい環境での生活を余儀なくされています。
被災後の生活や避難所運営などについての防災研究を行っている吉井准教授は、すでに被災地入りしている知り合いの研究者や知人と情報を共有しながら、3月23日から25日までの間、輪島市や珠洲市、穴水町の被災状況を視察し、知り合いで穴水町に実家がある卒業生とともに炊き出し支援や仮設住宅入居についての助言を行いました。
穴水町に実家のある本学卒業生は、元日に家族で帰省中に被災。実家は大きな被害を受け、避難所での不安な生活を送ったこと、町の被害の甚大さなど、被災地の状況を共有してきました。
吉井准教授は今回の視察の際、この卒業生の知人から炊き出しを手伝ってもらえないか、と依頼され、持ち帰り用の蓋つき容器やラップ、キッチンペーパーなどを持参して、炊き出し支援に参加しました。
仮設住宅入居への助言では、仮設住宅のドア、防犯のために目隠しするシート、家具の配置などについて、東日本大震災の仮設住宅でのトラブル等の事例を参考に助言しました。
また、日本カーシェアリング協会が行っている、能登半島地震の被災者や支援活動を行う団体を対象に車を無料で貸し出す支援について、同協会と穴水町との橋渡しを行い、穴水町での支援がスタートしました。
吉井准教授は、「被災地ではまだ傾いたままの家やがれきがそのままになっている。断水も各地で続き、被災者は厳しい環境での暮らしを余儀なくされ、生活再建に向けた支援が課題であることを実感した。また、ボランティアも少しずつ入っているが、現地に行く交通手段が少ないため、行き帰りで時間がかかり、思うように活動が進んでいないことも課題だと感じた」と言い、「穴水町の商工会女性部の方々と何か学生らが活動できないか、今後検討していきたい」と話しています。
写真は、上が被災状況。下の左は炊き出しをする様子、右は穴水町商工会女性部の方(左)と卒業生(右)。
Following the Noto Peninsula earthquake that occurred on January 1st, Associate Professor Minako Yoshii of the University's School of Education visited the affected areas in Ishikawa Prefecture in late March to provide assistance with soup kitchens and offer words of adivce to temporary housing residents.
Three months have passed since the Noto Peninsula earthquake occurred on April 1st, and many people are still forced to live under difficult conditions.
Associate Professor Yoshii, who is conducting disaster prevention research on post-disaster life and shelter management, visited Wajima City, Suzu City, and Anamizu Town from March 23rd to 25th, sharing information with researchers and acquaintances who had already been to the disaster areas, together with a graduate student, whose parents live in Anamizu Town.
Associate Professor Yoshii said, "There are still some houses that are left tilted and debris in the affected areas. Water supply has been cut off in many areas, and the victims are forced to live in a difficult environment, making it clear that support for rebuilding their lives is a challenge. We also realized that although volunteers have been coming in little by little, it takes time to get to and from the affected areas due to the lack of transportation, and that activities are not progressing as fast as we would like for it to be."