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活躍する卒業生#56 漫画家 小倉あすかさん(文学部日本語日本文学科卒)

2025/12/05

「『ちゃお』は、ファンタジーの要素が強く、子どもの頃、最初に憧れた雑誌でした」。人気少女漫画雑誌「ちゃお」(小学館)で、『僕は人魚姫を食べたい』を連載する漫画家の小倉さん。憧れだった雑誌を舞台に活躍し、「ちゃお」2025年11月号では、自身初となる表紙も手掛けました。

 

転校先の小学校で、同級生が夢中になっていた「りぼん」や「なかよし」、「ちゃお」と出会ったのが漫画家への入り口でした。ノートにイラストを描いていた女の子は、中学3年生の時に漫画を初めて「ちゃお」に投稿します。「楽器の形や、体の動きを学べるかも」という不純な動機で、中学時代は吹奏楽部、高校時代は空手部に入り、黒帯2段の腕前というから驚き。小倉さんの好奇心旺盛な性格を表すエピソードです。

 

大学進学後は、出版社への原稿持ち込みをきっかけに、担当編集者がつき、漫画家のアシスタントもこなすように。編集者から「女性キャラクターが可愛くない!」「若いのに価値観が古い!」と駄目出しされながらも食らいつき、月に一度の漫画賞へ応募を続けます。就職活動は一切せず、自分を信じて、漫画家への道へ。

 

漫画だけに明け暮れた大学生活かと思いきや、学びにも貪欲。「パソコンのスキルや、デジタルを深く学びたかった」という理由で中野彰教授(当時)のゼミで、ペンタブレット(ペンタブ)の使い方を習ったり、卒業制作としてホームページを作って動く絵本を完成させたりしました。令和となった現在、作画は完全にデジタル化の時代を迎え、ゼミでの学びに深く感謝しているといいます。卒業後、培ったデジタルのスキルは、コロナ禍でのリモートワークにも役立ちました。

 

これまでに出版した単行本は、11冊になりました。プロとなって、大切にしているのは「読者のアイドルでいること」。活躍する卒業生のコーナーも、小倉さんの思いを尊重し、自画像で登場いただきました。SNSでのつぶやき一つが、作品の世界観を壊す時代。ファンを裏切りたくないから、発信にも細心の注意を払っています。「小学生の読者さんからいただくファンレターは、自己紹介から始まって、恋愛漫画に自分のエピソードを使ってほしい!というものや、絵が上手くなるコツは?といったものなどさまざま。どれも可愛くて仕方ないです」と笑います。

 

「ちゃお」から夢をもらって、楽しませてもらって、今がある。大人になり、夢を与える側になったという自覚から、アイデアをストックするため、映画や本、ドラマ、アニメからのインプットは欠かしません。将来の目標を尋ねると、「10年後までには『小学館漫画賞』を取りたい」とキッパリ。しなやかでありつつ、ぶれない小倉さんの強さが見えました。

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