高齢者栄養科学研究センター主催の公開シンポジウムが開催され、さまざまな活動の報告が行われました。
2009/03/07
武庫川女子大学高齢者栄養科学研究センター主催の公開シンポジウム「高齢者と学生との世代間交流は地域の再生につながる」が3月7日、中央キャンパスのマルチメディア館・メディアホールで開催され、地域の方や、本学の教員・学生など約200人が参加しました。
第1部では、福尾恵介・同センター長のあいさつに続いて、「高齢者栄養科学研究センター トピックス」と題した研究発表が行われました。太田健一・情報メディア学科教授は身体のバランス制御機能に対する音楽療法の効果を簡易的に評価する方法として身体揺れ計測を紹介。「若者と高齢者の身体の揺れの程度には違いがあり、特に高齢者の揺れは個人差が大きく、通常の生活においても転倒予防などの日常的な配慮が必要になります」と話しました=写真左=。そのほか、蓬田健太郎・食物栄養学科教授の「エビデンスに基づいた幼児期食育プログラムの開発」、長谷川裕紀・同センター研究員の「音楽活動による健康への効果とQOLの向上」についての発表がありました。
特別講演では、株式会社アビー・代表取締役社長の大和田哲男氏が新しい冷凍保存技術CAS(Cells Alive System)について説明。大和田氏は「私たちはCASによる高品質な製品の生産を提供する形で農業、水産、酪農、畜産、加工食品などの一次産業の生産者を支援しています。農業をはじめとする一次産業の生産者の多くは高齢者。一次産業が活性化することで若者たちが田舎に戻り、高齢者と若者が共に働く環境ができればと思います」と話しました。
午後の第2部では実際に地域で展開している活動について報告されました。学生の司会・進行の下、社会福祉協議会小松分区の「音楽で楽しく健康のつどい」に参加した高齢者17人が、学生によるピアノやクラリネットの伴奏付きで「ふるさと」をトーンチャイムで演奏しました=写真中=。最後は参加者もいっしょに「ふるさと」を歌いました。また、地域住民の活性化、学生との世代交流が広がることを目的に考案された「西宮音頭」「レッツ・ヘルシー、西宮」「ふるさと燦燦」の3曲のフィットネスダンスが社会福祉協議会鳴尾北分区のひまわりエコーズの8人によって披露されました=写真右=。