情報メディア学科の学生35人が「ほんものの英国との出会い」を求めた11日間の研修旅行を終え、帰国しました。
2010/09/10
情報メディア学科の学生35人は8月31日から9月10日まで、イギリス研修旅行「ピーターラビットの故郷とコッツウォルズ11日間~ほんものの英国との出会い」に参加しました。旅行中は、学生を引率していた松野精教授から旅行記のメールが届きました。
学生は9月10日午前、すべてのスケジュールを終え、全員が無事に帰国しました。
9月7日 バースでアフタヌーン・ティーを満喫
お風呂(bath)という言葉の起源とされるバースでは、ローマ時代の遺跡、ローマン・バスを見学し、あとは2-3時間ゆっくりと市内を散策しました。
ジョージアン・スタイルの建築が至るところで見られる街並みを歩きました。とりわけパラディアン・スタイルの巨大な円柱が立ち並んで弧を作るロイヤル・クレッセントの偉容には学生たちも圧倒されている様子。
その片隅には、小さいながら素晴らしいミュージアムがあり、ジョージア朝時代の優雅な食卓を再現したダイニングルーム、書斎、お茶の準備ができた様子をそのまま見せている華麗なドローイングルームなど、ほんものの時代物の家具類や内装だけがもつ渋い輝きに触れて、思わずため息をもらしていました。
2時20分に再集合して、今日の遅めのお昼は、ローマン・バスを訪れた上流階級の人々の社交場だったポンプルームでの本格的なアフタヌーン・ティー。=写真・右=
この研修は英国の伝統的な生活文化に触れることが全員共通のテーマなので、旅の中でのすべての食が欠かせない教材です。これまでも朝食はすべて本格的なイングリッシュ・ブレックファスト、昼も夜も英国の伝統的な食材や調理法による料理、デザートも伝統的な特色をもつものを選び抜いて企画しました。そんなわけで、イギリスへ来てアフタヌーン・ティーは欠かせません。
シャンデリアがさがり、ピアノが演奏される貴族の館のホールのようなポンプルームと呼ばれる部屋で、学生たちは、アフタヌーン・ティーの正式の手順どおり、まずはサンドイッチを平らげ、続いて水平に割ったスコーンにたっぷりとクロッティッド・クリーム(スコーンには欠かせないのに、なぜか日本では入手できない)を載せ、ストロベリージャムをこれまたたっぷりと載っけて食べ、これを二つ平らげると、もう満腹できるほどですが、学生たちは果敢に、ふつう三段重ねのトレイの最上段にくる最後のケーキに挑戦していました。
みな口々に、イギリスへ来て朝昼晩きっちり食べて、普段の倍くらい食べてる!などと言い、互いに、顔が丸くなった!と言い合っては大笑いしています。35人の学生全員揃ってアフタヌーン・ティーをたのしみ、満足してバースをあとに、一路ロンドンに向かっています。
9月6日 コッツウォルド・ストーンの家並を散策
6日は、この研修のハイライトの一つで、蜂蜜色のコッツウォルド・ストーンの家並みが続くチッピング・カムデンの街を歩き、中には四時間歩いて、近くの(!)ブロードウェイまで歩いた学生もいます。
そのほか、アッシュビーがこの地にもたらしたアーツ&クラフツ運動の精神を継ぐ、銀製品の手作り工房を訪れた者、昨日訪れたヒドコート・マナー・ガーデンと並ぶ、代表的な英国庭園、キフツゲイトコート・ガーデンを訪れる者、ひたすら羊の群れる丘の牧草地と、食べられる野生のベリー類が生い茂り、リスなどの小動物がチョロチョロする昼間も暗い藪の中や大木の下を細々とつづくフットパスを辿る者、屋根を葺き替えるだけで1千万円かかるという藁葺き屋根の可愛い家や、蜂蜜色のコッツウォルド・ストーンの門口に色とりどりの花を溢れんばかりに飾ったお洒落な家々を見てまわる者など、それぞれの研修テーマに即して自由にコッツウォルドの村を散策して過ごしました。
3日の夜に高熱を出した学生がいて、急遽病院に連れて行くことになり、また4日の朝にも体調を崩した学生がでて一時緊張しましたが、それぞれホテルで休むなどして、6日の夕方にはほぼ回復しました。この日の夕食は、全員揃ってチッピング・カムデンのレストランで夕食をとることができました。
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現在はミクルトンをたち、バースへ向かうコーチの車中で、天候は快晴、気温24℃、爽やかな初秋の雰囲気です。あたりは緑と刈田の色です。☆
9月3日 ピーター・ラビットの世界に
1日の早朝、エディンバラ郊外のホテルの前の草地を野ウサギが転げ回っているのを見て、学生たちはみな感動の声を挙げていました。
伝統的なEnglish Breakfast の豪華さにまた感嘆の声。スコットランド料理ハギスやブラックプディングにも挑戦し、「案外おいしい!」などと語らいながら、日本では簡単な朝食を慌ただしくかきこむ人も、ここでは心ゆくまで食事を楽しんでいました。
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エディンバラ城やホーリールード・ハウス宮殿でスチュアート・メアリーの事跡をたずね、午後は湖水地方へ移動。ウィンダミア湖畔で、ビアトリクス・ポター館を訪ねて、ピーター・ラビットの世界に入る下準備。
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そして今日、ポターか買い取ったヒルトップをはじめ、ニア・ソーリー、ホークスヘッドの街をたっぷり時間をとった自由行動で散策し、ポターの作品に登場するお洒落な家々を見て回りました。とりわけホークスヘッドの花また花が家々の角に溢れる美しい町並みに、学生たちの「カッワイィ~ッ!」という叫びとため息が聞こえてきました。
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宿屋のレストラン・クィーンズヘッドで土地の鱒料理などの昼食をとり、ポター・ギャラリー=写真左=を見学。その後中世の町並みを残すにシュルーズベリーに向けて出発するまで、各自自由にホークスヘッドの街を散策しました。
ワーズワースが学んだグラマースクールで、彼が座っていた椅子に座り、落書きのナイフの跡をみたり、ポターの作品に登場する家を探したりして、めいめいの考えてきたテーマに即して街歩きを楽しみました。
終日快晴、気温も20℃少々から26-27℃に上がり、学生たちは昨日まで着ていた上着を脱ぎ、草原が運ぶ爽やかな空気を満喫しています。
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全員元気で、食欲も旺盛、昨夜はぐっすり眠ったようです。
9月1日 クラナカンに舌つづみ
情報メディア学科の海外研修2010に参加した25人の学生は、8月31日、全員無事にエディンバラに到着しました。気温は夜10時現在、室内で20℃、外は午後7時半のホテル到着時にもすでに肌寒いほどでした。
夕食は機内で済ませていましたが、明日の昼食につくはずだったスコットランドのデザート「クラナカン」が、予定のパブレストランでは出せないことがわかり、急遽、今日泊まるホテルPeebles Hotel Hydro で出してもらい、ホテル到着後、みんなでいただきました=写真中=。
今回の研修は「ほんものの英国との出会い」をテーマに、食事と宿泊先は一貫して英国の伝統的な食文化や建築空間に触れるという趣旨にこだわり、訪問先も最初のエディンバラと最終日のロンドン以外は、湖水地方コッツウォルドなどカントリーサイドに的を絞っています。
明日は6時45分のモーニングコールなので、学生たちは夜になってますます薄ら寒い外を避けて部屋に戻り、明日に備えるようです。