フルマラソンに出場する目の不自由な女性ランナーの練習を、学生がボランティアでサポートしています。
2010/09/11
本学の学生5人が、フルマラソンに参加する目が不自由な女性の練習をボランティアでサポートしています。
この女性は、2008年に中村和子講師が担当する共通教育科目「福祉の中で生きる利用者の能力」の授業で、盲導犬のパートナーと一緒に特別講演をした仲佐艶子さん=写真の右側=です。仲佐さんは、中村講師を通して、フルマラソン参加時の伴走をする学生ボランティアを募集していました。
伴走者は、視覚障害者の方がランニングを行うときに、ランナーの安全を確保して快適に走れるよう、また実力を充分に引き出せるようにするガイド役です。約1メートルのロープを輪にしたものを使用し、お互いにその一端を握り、歩幅と手の動きを合わせて走ります。
ボランティアに応募したのは、根來由香里さん(教育学科1年)、上田久美子さん(同学科2年)、矢木千映子さん(心理・社会福祉学科1年)=写真の左側=、大橋満里奈さん(同3年)、河本雅世さん(情報メディア学科3年)の5人です。5人はローテーションを組んで、交代で仲佐さんと一緒に歩くことから始めました。
矢木さんと大橋さんは「段差や道を曲がったりする時にとても気を配り、大変でした」「工事中などで、車道に出なくてはいけない場合は、歩行者通路が狭く、自転車も通るので予想以上に危険」と実際に歩いた感想を話しました。根來さんは、仲佐さんとの会話の中で、駅で切符を購入するときの券売機がタッチパネルになり、見える人にはとても便利なものが、見えない人にとっては利用しづらくなったことなどを聞き、「利便性を求めてどんどん変化していくけど、健常者では行き届かないことも多いので、意見を聞いていくことが大事」とボランティアを通して初めて気付いたことなどを振り返りました。
中村講師は「ボランティアに対して、自分の時間や労力を惜しみなく使う学生の温かい気持ちや生き生きとした表情を見ると、とても誇りに思えます」と話しました。