「どんな仕事も続けていれば、人々に喜んでいただけるものになります」。“フランスパンの神様”ビゴ氏が講演、フランス菓子作りも。
2011/02/13
生活美学研究所主催の嘱託研究員 特別公開講座とクリエイティブサロンが2月12日、本学学術交流館と生活環境2号館でそれぞれ開催され、芦屋を本店とするフランスパンの店「ビゴの店」の代表、フィリップ・ビゴ氏が「お菓子とパンと―祖国フランスの味を伝えて45年―」のテーマで講演、続く「ビゴさんとつくるフランス菓子」では参加者とともに洋ナシのタルトを実際に作りました。
※この講座は、翌13日付の神戸新聞の阪神面、毎日新聞の兵庫面で紹介されました。
午前の特別公開講座「お菓子とパンと―祖国フランスの味を伝えて45年―」には、20代から70代までの約60人が参加。ビゴ氏は、ベーカリーを経営する父親の店で修行した子ども時代のことや、人生を変えたというフランス国立製粉学校製パン科でのレイモン・カルベル教授との出会い、1965年の東京国際見本市で初来日し、技術指導者として勤めたベーカリー・ドンクでの7年間、独立して開いた「ビゴの店」のスタートから拡大、震災の経験などを、ユーモアを交えながら話されました=写真中・右=。「添加物の多い食べ物や輸入食材の問題が言われていますが、もともと日本人がこだわりを持っていた『自然であること』が一番です。私は本当の食べ物こそ、人間の心を安定させると考えています。そろそろ食を見直す時期にあると思います」と指摘。「最近は、人を喜ばせようという気持ちが無くなっているように感じます。どんな仕事でも真面目に続けていれば、人に喜んでいただけるものになります。私も皆さんに喜んでいただけるよう、これからも頑張ります」と締めくくりました。
「ビゴさんとつくるフランス菓子」では、約30人が数人のグループの分かれて、ビゴさんの指導を受けながら実習=写真左=。ビゴさんは「今日はヨウナシ(洋ナシ)にちょっと、用があります」などとユーモアたっぷりにレシピを紹介、菓子つくりの極意を次々と披露し、参加者は熱心にメモを取ったり撮影したりしていました。