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栄養科学研究所主催の公開シンポジウム「栄養と健康のサイエンス」が開催。高齢者の栄養や生きがいなどに関する様々な取り組み、研究が報告されました。

2013/02/10

 本学の栄養科学研究所が主催するシンポジウム「栄養と健康のサイエンス」が2月9日、中央キャンパスのメディアホールで開催されました。学生・教職員、鳴松会員(卒業生)、一般市民など約200人が参加し、研究報告や特別講演などに熱心に耳を傾けました=写真=。

 栄養科学研究所は2012年4月に開設されました。行政や地域医療・福祉機関や企業と連携し、高齢者の栄養状態の改善・生きがいの高揚を目的とした研究活動と総合的支援システムの開発・実践を行っています。

4部門の活動を紹介 
 午前の部では、4つの部門に分かれて取り組んでいる活動内容について紹介されました。「食品栄養部門」では、高齢者を含めた地域の人々の健康増進を目的として、安心・安全で高品質のCAS(Cell Alive System:生きた状態の細胞維持システム)冷凍食品の開発と応用を研究しています。CAS冷凍された食品は、従来の冷凍食品とは違い、生鮮食品の加工や加工調理食品の組織を変化させることなく凍結保存が可能だと言われています。福田滿・教授(食物栄養学科)が健康増進のためのCAS冷凍食品の開発と応用についての研究結果を話しました。

『生涯食育社会』を目指して
 「食育・人材育成部門」では、林宏一・教授(食物栄養学科)が、予防栄養学の視点から食育を考えた時の、日本における食育推進の動向について発表しました。生活習慣の改善は、若年期からの取り組みが大事なので、食育というと成長期の子どものためのものと認識されがちです。現在、国が取り組んでいる食育活動では、子どもから成人、高齢者まで生涯にわたり、一人ひとりが食育の取り組みを実践する『生涯食育社会』を目指していることを紹介しました。

『栄養サポートステーションの取り組み
 続いて、鞍田三貴・准教授(食物栄養学科)が「栄養クリニック部門」の栄養サポートステーションの取り組みについて発表しました。栄養サポートステーションでは、疾病を持ち、かかりつけの医師がいる方を対象に、主治医と連携しながら栄養指導を行っています。

 「高齢者栄養科学部門」では、爲房恭子・教授(食物栄養学科)、喜多村愛・助手(同学科)、北島見江・教授(健康・スポーツ科学科)、前田美也子・准教授(心理・社会福祉学科)による、60~65歳以上の鳴松会員(卒業生)を対象とした「女性の健康と食生活に関する調査報告」が行われました。

 午後からは、地域活動の紹介や「長寿社会に生きる」と題した秋山弘子・教授(東京大学高齢社会総合研究機構)の特別講演、「鳴尾地区ひとり暮らし高齢者の実態調査より見えてきたもの」というテーマでパネルディスカッションが行われました。

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