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大学院生活環境学研究科食物栄養学専攻の橋本ゆかりさんが、日本食品化学学会 第22回総会・学術大会のポスター発表部門で、若手優秀発表賞を受賞しました。

2016/06/21

 大学院生活環境学研究科食物栄養学専攻食物栄養科学コース博士後期課程3年の橋本ゆかりさん(写真左の左、食品衛生学研究室所属、松浦寿喜教授=同右=指導)が、日本食品化学学会 第22回総会・学術大会のポスター発表部門で、若手優秀発表賞を受賞しました。

 同学会は、高知市の高知市文化プラザかるぽーとで6月2日~3日に開催され、橋本さんは本大会のポスター発表部門に参加しました=写真右=。演題は「ラット門脈カテーテル留置法を用いた食品成分と医薬品の相互作用」。加齢や疾病による嚥下機能の低下を補助するものとして、食物繊維を利用したとろみ調整食品があります。食物繊維は医薬品を吸着し、吸収性を低下させる可能性があり、薬効の低下が懸念されることから、橋本さんは、とろみ調整食品の主成分(キサンタンガム)が医薬品の吸収に与える影響について検討。キサンタンガムは医薬品の最高血中濃度を低下させ、吸収量も減少させる可能性が示唆され、医薬品の種類によっては吸収総量が増加するものも存在するという結果を導き出しました。

 ラット門脈カテーテル留置法という手術方法は、日本では本学だけが行うことのできる手法で、松浦教授が約20年前に何度も失敗を重ねながら生み出した手術方法です。
 「大学では、基礎研究はもちろんですが、実用的な研究が大切だと考えています。研究室では企業と連携して社会のニーズに合わせ、目に見えるものを作る研究を続けてきました」と松浦教授は話しています。

 今回の受賞に対し、橋本さんは「オペの習得が本当に大変でした。スランプに陥ることもありましたが、最後のチャンスだと思い、全力で取り組みました。松浦先生や助手さんはじめ、家族や実験を手伝ってくれた研究室の4年生など、支えてくれた周囲の人たちに感謝しています。自分一人では絶対に取れなかったので、みんなで取った賞だと思っています。これからも、武庫川女子大学で培った知識と経験を生かして、人々の安心・安全な食生活に貢献していきたいと思います」と話していました。

 本賞は食品化学に関する研究および若手研究者の育成を奨励し、学術大会の活性化を図るために実施され、「タイトル」「要旨」「構成」「内容」「インパクト」の5項目を評価基準とし、発表時点(2016年6月3日)で40歳以下の若手研究者の中から、特に優秀な発表演題に対して授与されます。

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