生活環境学科の矢内仁美さんが豊中市の「ふるさと納税返礼品」を企画・デザインしました
2016/10/11
生活環境学科 空間デザイン論研究室(黒田智子教授)では、本学と「連携協力に関する包括協定」を締結している豊中市の依頼を受け、平成27年度の「ふるさと納税返礼品」の企画・デザインに取り組みました。
協定は2009年2月に、本学と豊中市が人的交流及び知的・物的資源の相互活用や連携協力し、双方の活動の充実、地域社会の発展に資することを目的として締結したものです。
今回は豊中市内の授産施設(障害を持った方が仕事・技術修得の場として利用する施設)で作成することが条件となっており、2月には8つの施設を回り、施設の作っているものを素材として集めたり取り組み内容を確認したりしました。その上で、ゼミ生の矢内仁美さん(生活環境学科4年)=写真左=は複数の施設の素材や技術を活用し、もらってうれしいものとして「ブックカバー」=写真右=の制作を提案しました。この企画が豊中市に認められ、各授産施設から、ストックされていた手織りの布、刻印入りの皮のしおり、裁断・縫製・包装作業の提供を受けることになりました。
実際の制作にあたっては、坂口建二郎講師(生活環境学科)の協力で型紙の提供とサンプルの作成・裁断・縫製指導を行いました。また皮のしおりに刻印する文字デザインは、矢内さんが17パターンを作成、提案して決めました。納期にあわせて、すべてのブックカバーが返礼品としての品質を備え完成するように、作業工程の具体的な方法なども考えました。
7月末に材料の布が足りないことがわかり、新たな布をデザインして織り上げてもらうことになり、改めて8月初旬に打ち合わせを行いました。
依頼があってから約10ヶ月、ようやく返礼品として発送が始まっています。
豊中市ホームページ〔ふるさと納税 概要〕〔ふるさと納税 返礼品〕
矢内さんは「時間がかかりましたが、とてもいい経験になりました。制作期間中は、常にメールに気を配る必要ありました。刻印のデザイン提案の時には黒田先生から、つぶれたりうすくなったりせず刻印することのできるものが1回で選べるよう、たくさんの案を用意した方がいいとアドバイスをもらい、17パターンを用意したことで早く制作に入ることができました。豊中市の方々には、社会人になる前に貴重な経験させていただき、また多くの場面で支えていただき大変感謝しています。ブックカバーの作成がきかっけになって、授産施設間の連携や主力製品の生産へと繋がればうれしいです」と話しました。