「卒業生座談会-これからの女性研究者育成の課題-」が開催されました。
2017/01/27
他大学教員として活躍している卒業生を招いた「卒業生座談会-これからの女性研究者育成の課題-」(主催:女性研究者支援センター)が、1月27日、中央図書館2階のグローバルスタジオで開催されました。
女性研究者支援センターでは、「他大学や研究所等でリーダー職として活躍できる人材の育成」を推進しており、今回の座談会は女性活躍分野の探索と戦略強化を目的として行われました。
前半は、卒業生の自己紹介と女性研究者としての体験が話されました。それぞれが本学での学びや先生との出会い、環境や組織としての支えがあって現在の基礎を築いたことを、思い出とともに語りました。研究者としては、男性より多くの成果を出さなければ認められないことや、どんな仕事も嫌がらずにこなしていくことが自分の力になり、ステップアップにつながった経験などが披露されました。
後半は女性研究者としての立場、学生とのコミュニケーションや女性リーダーの育成などについて、各大学による違いも含めて話し合われました。
「男女共同参画の社会での実現には、男性の意識付けが重要となっており、社会的なサポート体制が必要です」「これまでの世代の女性には、結婚せずに研究職を続ける人が多かったが、今は育児休業制度なども整って、いろいろな選択が可能になってきている」などと話しました。
教員が忙しくなり学生を育てる時間が少なくなったり、国家試験対策が優先される現状については「学生とのコミュニケーションを保ち、必要なときに少し助言をする」「週に1度は研究の報告、論文の抄読を求め、研究者としてのあるべき姿を伝えていきたい」など実践の様子が話されました。
女性研究者や女性管理職を増やすための、各大学の取り組みや数値目標、女性研究者が研究を途切れさせずに続けるためのサポート体制についても、具体的な内容が語られました。
この座談会については、女性研究者支援センターが報告書にまとめ、公表します。
*座談会の出席者は以下のみなさんです。(卒業学科は新学科名で表記)
◆ 卒 業 生
太田 尚子 日本大学短期大学部 食物栄養学科 教授【食物栄養学科】
〔食生活学、食品科学〕
糠野 亜紀 常磐会短期大学 幼児教育科 准教授 【心理・社会福祉学科】
〔臨床心理学、発達心理学〕
郡 千寿子 弘前大学 教育学部 教授(理事・ 副学長)【日本語日本文学科】
〔日本語学〕
澤渡 千枝 静岡大学 教育学部 教授(副学長) 【生活環境学科】
〔複合領域、生活科学、家政・生活学一般、化学、材料化学、高分子・繊維材料〕
中道 莉央 北海道教育大学 教育学部札幌校 講師 【健康・スポーツ科学科】
〔体育科教育学、アダプテッド・スポーツ科学〕
村山 惠子 第一薬科大学 薬学部薬学科 教授 【薬学科】
〔生物系薬学、医療系薬学〕
【 】内は卒業学科、〔 〕内は研究分野
◆ 学内出席者
大河原 量 学院長
糸魚川 直祐 学長
瀬口 和義 副学長
高橋 享子 女性研究者支援センター(食物栄養学科 教授)
石黒 京子 女性研究者支援センター(薬学科 特任教授)
福尾 惠介 女性研究者支援センター(食物栄養学科 教授)