外国にルーツを持つ児童・生徒のための教科学習教室『ふでばこ』が始まりました。
2017/10/06
公益財団法人西宮市国際交流協会と本学の文学部 英語文化学科が協力し、西宮市内の公立小・中学校に通う外国人の子どもたちの学習支援を行う事業『ふでばこ』を9月、スタートさせました。日本語の習得が十分でなかったり、母国と日本の学習内容の違いがあったりして、授業が分からず学習につまずいている児童・生徒のための学習支援を、関西学院大学教育学部と武庫川女子大学文学部英語文化学科の学生ボランティアが行います=写真左=。
初日の9月30日は、ボランティア学生が集まってミーティング。「外国にルーツを持つ子どもたちに学習支援をすること」「子どもたちにとっての居場所になること」「児童・生徒一人ひとりを長期的な視点で捉え、成長・発達をサポートすること」「それぞれの児童・生徒に合った学習方法を提供てきるようにすること」など、『ふでばこ』の役割や学習教室開催中の基本的な流れを確認するとともに、それぞれの学生たちの思いを話し、共有しました=写真右=。
学生代表の2人は次のように話しています。
代表の森永大智さん(関西学院大学4年。岩坂二規准教授ゼミ)「将来的にはすべて自分たち学生の手で運営していかないといけない事業ですので、主体性を持ってやっていきたいと思います。教えるということが目的ではないため、子どもたちにはサザエさん一家のような、ここに来ると楽しいと思ってもらえるような場所に、そして子どもたちを受け入れて、自分たちも学べる場所にしたいと考えています」
副代表の中西美咲さん(武庫川女子大学3年。堀江正伸教授ゼミ)は、「ずっと国際協力がしたいと思っていました。生まれた場所で将来が決まってしまうことに対して違和感を持っています。『ふでばこ』が子どもたちの居場所になって、勉強も楽しいと思ってもらえるようになったらうれしいです」
また、西宮市国際交流協会の下村成子さんは「学校生活に必要な日本語を習得してもらう場は、すでに長年、当協会のボランティアの方々が大変熱心に取り組んでくださっています。それですぐに学校の授業が分かるかといえばそうではありません。学習日本語の習得は難しく、学校側でも個別に見るのは容易ではありません。この『ふでばこ』で関わる学生さんが、子どもたちにとってのロールモデルになることも期待しています」と話しています。
『ふでばこ』は今後、必要に応じて活動の場を拡大していくことも検討しています。
●外国にルーツを持つ児童・生徒のための教科学習教室『ふでばこ』
【日時】 第2・第4土曜日の10時~12時(2018年1月以降は変更になる場合があります)
【場所】 大学交流センター(西宮市北口町1-2 ACTA西宮東館6階)
【対象】 西宮市在住で、市内の公立小・中学校に通学している児童・生徒
【問い合わせ先】
公益財団法人 西宮市国際交流協会
電話:0798-32-8680(9時45分~18時、火曜・祝日休館)