延べ1000人以上に算数を個別指導。学習支援ルーム「らび」が7期めへ
2018/07/24
教育学科の神原一之ゼミが、地元の小学生を対象に、算数を個別指導している「学習支援ルーム らび」が7月20日、6期を終えました。9月末から7期めをスタートします。
「学習支援ルーム らび」は、算数が苦手な小学生に、算数の面白さを知ってもらおうと、2015年後期からスタートしました。毎週1回、全10回で、年に2期募集。これまでに延べ1000人にのぼる児童を指導しました。6期目の2018年度前期は神原准教授のゼミ生3、4年生20人が“先生”役となって、小学1年~6年の20人に、認知カウンセリングの手法を用いた算数の学習を支援しました。
児童一人ひとりに担当学生を決定。学生は事前に子どもや保護者に面談し、どのような支援が必要か、方針を決定して、10回で成果が出るよう、計画的に学習を進めます。市販のドリルを使う学生もいれば、教科書や自作のプリントを使う学生もいて、指導の仕方はさまざまです。「文章問題の理解度を高めるには、日本語力が大事」という神原准教授の考えに基づき、物語の音読をしてから、学習に臨みます。将来、教員や子どもに関わる仕事を目指す学生にとって、子どもたちに実際に接して指導力を高めるとともに、教材研究の場にもなっています。
当初、神原准教授が地域の小学校に足を運んで呼びかけましたが、いまや口コミで評判が広がり、学生数を上回る応募があるほど。6期の最終回に行ったアンケートには「算数が分かるようになった」「算数が好きになった」など、児童の明るい声が並びました。
1時間の学習の後は、レクリエーションタイムです。この日は広げた新聞紙にグループで乗り、じゃんけんで負けるたび、新聞紙のスペースを狭くしていくゲームで、盛り上がりました。
教育学科4年の岩村美希さんは、問題の答えが地図を読み解くヒントになるよう、自作の問題集を作成。この日、地図を制覇した“教え子”に、手作りの修了証を渡しました。「勉強に意欲的に取り組めるよう、ゲームの要素を取り入れました。楽しく勉強してくれてうれしい」。同4年の林花菜さんは、指導にあたるのは3期目です。「子どもたちの声をじっくり聴いて、どこでつまづくか、具体的に知ることができるので、進み方に緩急をつけるなど、工夫しています。将来、集団で教えるときにも参考にしたいです」と話していました。7期めは、一部、全15回の学習を取り入れる予定です。