武庫川学院80周年記念事業「Light It UP Blue MUKOJO!〜武庫女を青く照らそう!〜」の市民公開講座「発達障害の世界を感じてみよう!」を開催しました。
2019/05/07
4月27日、日下記念マルチメディア館メディアホールで学院80周年記念事業「Light It UP Blue MUKOJO!〜武庫女を青く照らそう!〜」の市民公開講座「発達障害の世界を感じてみよう!〜発達障害の身体性と当事者研究+ASD当事者の視覚体験ワークショップ〜」を開催しました。
近畿一円、また遠くは岡山県からも、当事者とそのご家族、教育関係者、支援者など様々な背景の方が足を運ばれました。参加者の年齢も本学学生から70歳代までという幅広い層が、約140名参加されました。
講座は、本学教育研究所中井昭夫教授から、自閉症スペクトラム障害(ASD)は従来、社会コミュニケーションの障害とされてきたが、近年の当事者研究や医学、認知心理学研究により、その本質は実は社会性以前の様々な感覚、協調運動、睡眠、消化管などの身体性にあること、また多数派と少数派、神経多様性という視点からの理解と支援の重要性についての講演がありました。
続いて、東京大学国際高等研究所長井志江特任教授からは、身体性の中でも特に当事者の視知覚についての講演があり、当事者データを情報工学的に解析し開発した、ヘッドマウントディスプレイ型装置による視覚体験シミュレータを用いて、実際に当事者の感じている世界の体験ワークショップが行われました。
アンケートでは「ASD当事者への新しい理解が進んだ」「支援の幅が広がった」などの声が聞かれ、また継続的に発達障害に関する講演会の開催を望む声も多く寄せられました。地域・社会に開かれた大学として今後も啓発活動、情報発信を企画していきたいと考えています。