「わが社に興味を持ってもらう広報のあり方とは」。学生たちが企業の広報戦略に挑んでいます。
2019/08/17
共通教育科目(前期)の「チームで学ぶ課題解決」(谷口節子非常勤講師)で、学生が企業の広報戦略に挑んでいます。
授業では、企業から提示された課題の解決に取り組んでいます。今回は、近鉄グループの総合物流会社、近畿配送サービス株式会社(本社・大阪府八尾市)からの課題「わが社に興味を持ってもらう広報のあり方とは」について、10人の学生が挑みました。
同社は、日本一の高層ビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)の館内物流システムで知られる総合物流会社で、大阪、奈良エリアを中心に、館内物流のほか、配送業務、調達業務、引越しサービス、梱包などの業務を手掛け、「時代と社会に適応した物流システムの構築、より細やかなサービス」を目指しています。
学生たちは一つのチームになり、同社の「強み」や課題を把握するため、同社の社員からヒアリングを実施。5月には、八尾市の同社本社と館内物流を行っているあべのハルカスを訪問しました。また、ライバルでもある同業他社の広告展開を研究したり、広報や広告についてのアンケート調査を実施したりして、課題解決に取り組みました。
7月22日には成果発表があり、学生たちは、同社の近鉄グループ内での存在感を高め、認知度を上げる策として、①新たなシンボルマークやロゴの作成②大阪、奈良エリアでの認知度を上げるため、地域性が高く、低コストで広告展開ができる電車・バス広告の強化③目と耳のどちらからでもアプローチできるよう動画を多用したホームページ、会社案内の制作などを提案しました。
学生たちは、提案に際し、「頭の中で考えただけでは、課題を解決できないことを実感した。現場に足を運び、話を聞くフィールドワークを通じて、やるべきことを見つけること。さらにチーム力を高めるため、コミュニケーションを図ることの大切さを学びました」と感想を述べました。
成果発表には、近畿配送サービスの社員が出席し、学生たちの提案に耳を傾けました。
塩田博之・常務取締役は「会社として広報について改めて考える機会をいただいたことに感謝しております。皆様に課題を提示させていただきましたが、取り組みの過程において、その何倍もの課題が当社にあることを認識させられた思いです。また、物事の根拠や本質を知っておくことの大切さも改めて感じました。当社では現在、新しいホームページやパンフレットの制作に取り組んでおり、皆様の提案をリンクさせていきたい」と述べました。