第3回防災勉強会「防災情報の種類とその伝達」が開催されました。
2019/12/13
第3回防災勉強会「防災情報の種類とその伝達」(主催:武庫川女子大学地域貢献推進委員会、後援:鳴尾連合自治会)が12月7日、文学2号館で開催され、地元自治会を中心に近隣の住民55名が参加し、熱心に耳を傾けていました。
第1部は、「自治体が発信する防災情報と住民避難のタイミング」と題して、西宮市 防災危機管理局防災総括室 島田章氏から、防災情報5段階の警戒レベルについての説明があり、3段階の「避難準備」情報が出た時点で避難行動を考えること、普段からハザードマップ(防災マップ)を確認しておくことなど、自助について意識することが大切だという話がありました。
また、「いのちを守るためのポジティブ情報活用術~インクルーシブ防災の観点から~」と題して、関西大学 社会安全学部/社会安全研究科 近藤 誠司准教授が、津波災害を主にして講演しました。“インクルーシブ防災”とは障害者や高齢者などを含む、あらゆる人の命を支えるという考え方であり、実際災害に遭った時に、全ての人々が生きることを諦めないようにするために、地域でどのような活動をしているかなど、実例を挙げながらの話がありました。大切なことは、普段から避難訓練を行うこと、情報や知識などを共有すること、津波がきたら“立ち止まらず逃げ続けること”ですが、西宮では発災から津波到達まで110分余りの時間があるという予測があり、一定の時間を共助に活用することも想定できるという提案もありました。
第2部はパネルディスカッションで、パネラーとして関西大学 近藤誠司准教授、西宮市 島田章氏、さくらFM 取締役会長 北村英夫氏、武庫川女子大学 多田祥治学生部次長が登壇し、既設の防災スピーカーからの音が屋内では聞こえない際の避難情報の伝達や、避難場所における避難者情報や安全確認について、災害に対する備えや発生時の対策など多岐にわたる問題点について、意見交換を行いました。また、参加者からも、多くの質問が出て活発に意見交換がなされました。
参加者からは「初動の大切さ、津波等は時間差があるので、何はともあれ先ず逃げる意識を植え付けることの大切さがわかった」「逃げることをあきらめない等、意義深いことを教えていただきました」「自己の地域がハザードマップでどのような地域か認識すること。有効な時間を利用して避難方法を考えることが大切だと気付かされた」など、自助・共助について考えるきっかけになったという感想が多くありました。