「学生の主体性を高めるためには」。学生たちが、この課題解決に取り組んでいます。
2020/02/19
共通教育科目(後期)の「チームで学ぶ課題解決」(谷口節子非常勤講師)で、学生たちが企業とコラボして、「学生の主体性を高めるには」という課題に取り組んでいます。
授業では、学生たちが企業から提示された課題の解決に取り組んでいます。今回は、ナカバヤシ株式会社からの課題「大学が抱える課題に対して当社(ナカバヤシ)は何ができるか。」について10人の学生が挑みました。
同社は、1923年に図書館製本・古文書の修復業として創業。その後、手帳やアルバム、ノートなどの紙製品や収納用品、事務機器を手がけ、現在は「総・想・創」(総合力を結集し、想像力を掻き立て、創造企業を目指す)をスローガンに、▽ビジネスプロセスソリューション(印刷、製本、試験運営、人材派遣など)▽コンシューマーコミュニケーション(ノート、アルバム、ファイル、チャイルドシートなど)▽オフィスアプライアンス(シュレッダ、オフィッス家具など▽エネルギー(木質バイオマス発電、太陽光発電)▽その他(農業)など、多岐にわたる事業を展開しています。
学生たちは同社からの課題解決のため、同社社員からのヒヤリングや学内外でのアンケートなど行い、武庫川女子大学に限らず、全国の大学の課題であり、社会からの要請でもある「学生の主体性を高める」を課題設定し、「学生が自ら目標を設定し、目標達成に向けて努力し続けることができるようになるためには」と定義付けを行い、ナカバヤシの商品への応用に向けた提案を検討してきました。
1月27日にはその成果発表が行われ、学生たちは、①「学生生活における目標設定を行い、活動する」、②「学生による地域住民への授業を行う」、③「PBL型授業などの学びの継続性を高める」の3つの提案を行いました。
- 学生生活における目標設定では、「目標ノート」を作成し、充実した学生生活を送ることができるよう、学生が学生を支援する取組みである「ピアサポート制度」を活用するとしました。
- 学生による地域住民への授業については、大学は地域や社会の「知の拠点」として積極的な貢献が求められており、地域住民との交流を目的に学生自らが地域住民に対して授業を行い、学生がプロジェクトの立ち上げから実施まで担当することによって主体性が高まり、社会人基礎力が上がるとしました。
- 学びの継続性を高めることについては、PBL(課題解決型学習)型授業での学びを応用展開し、自らの考えで判断する機会が増えて主体性を高めるし、PBL型授業で学んだ気づきを忘れないようにする「モチベーションシート」と、それと連携する「アプリケーションプログラム」の制作を提案しました。
学生たちは提案に際し、授業を通じて「本質を理解すること、『報・連・相』の大切さ、チームになることの難しさを学びました」と感想を述べました。
成果発表には、ナカバヤシ大阪人事課の山本雄太さん、髙尾梨沙さんが出席し、学生たちの提案に耳を傾けました。2人は、「『学生の主体性』という課題は、多くの人が感じている課題だと思う。3つの提案については、一つ一つを深堀しており、説得力があった。それぞれの提案について、「私の経験から言うと」と、学生が自身の経験を踏まえた説明を行っており、オリジナリティがあり、何を伝えたいのが明確だった。これは、人が真似できないことになる。一つの事象、物事を深堀することが仕事の本質だと思う。ずっと続けてほしい」とアドバイスを送りました。