経営学部の授業「実践へのいざない」で、神戸市の久元喜造市長が「市長の仕事」をテーマにゲスト講師を務めました。
2020/06/10
経営学部のオンライン授業「実践へのいざない」で6月10日、神戸市の久元喜造市長が「市長の仕事」についてZoomで講義を行い、1年生258人と双方向で対話しました。
経営学部では1年後期から4年前期まで4年6期にわたり、インターンシップやサービスラーニング、フィールドワークを通じて社会と交流する「実践学習」を、学部教育を貫く学びの軸と位置づけています。「実践へのいざない」は実践学習に先立ち、1年前期に実施する必修科目。企業や自治体から実務家をゲスト講師に招いて現場の話を聞いていきます。
授業は公江記念館7階で行われました。久元市長は、新型コロナウイルス対策を例に市長の仕事を紹介。市民に正確な情報を伝えるため、通常月2回の市長会見を連日のように行い、市の業務をコロナ対策最優先にシフトしていること、PCR検査用ロボットの開発に官民連携で取り組んでいることなどを説明しました。神戸市では5月21日以降、新たな感染者はなく、市長は「経済活動を再開し、市民生活を取り戻す時期にきている。今後は熱中症対策と感染予防の両立が重要」と話しました。
学生からは「コロナ後の社会はどう変わりますか」「経済面の対策は」などの質問があり、市長は「東京一極集中が見直される。都市部でありながら自然も豊かな神戸の強みが生きる」「電子申請に不慣れな高齢者のサポートに乗り出している」などと丁寧に答えました。福井誠学部長が学生に「高齢者の電子申請を手伝うボランティアを立ち上げてはどうか」と提案すると、市長は「それはうれしいですね」と顔をほころばせました。
約1時間の授業を終えた市長は「大学の講義をZoomで行うのは初めてで、戸惑いはありましたが、新型コロナに絞ったことで具体的に伝わったと思います。経営学や行政について学ぶうえで、30年後の世の中を想像し、コロナのような未知の事態に直面したとき、自分ならどう対応するか、を考えることも、学びを可視化する方法になるでしょう」と話していました。
大河原量理事長と瀬口和義学長も見学に訪れ、久元市長を案内しながら館内を巡りました。