「日米4大学による教員養成国際シンポジウム」がアメリカ分校・MFWIで開かれ、MFWIの存在を広くアピールしました。
2007/11/21
日米4大学による教員養成国際シンポジウムが11月16日(アメリカ現地時間)、アメリカ分校(MFWI・ Mukogawa Fort Wright Institute)で開催されました。日米の大学がこのような形で教員養成に関して共同研究を行うのは初めてです。コーディネーターを務めた文学部教育学科の中谷彪教授とMFWIの桝形公也副学長から以下の開催報告が届きました。
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武庫川女子大学は、スポケーン市内にあるイースタン・ワシントン大学、ゴンザガ大学、ホイットワース大学の3大学と共催で、「日米4大学による教員養成国際シンポジウムー各大学の強みと弱みー」を開催しました。参加者=写真右=は発表者を含め約100人(研究者約40人、MFWIに留学中の大学英語文化学科の延長プログラム参加者と教育学科の留学生60名)でした。
シンポジウムは、ゴンザガ大学の教育学部長サンダーランド博士の司会のもと、MFWIの桝形公也副学長が歓迎挨拶、コーディネーターを務めた本学文学部教育学科の中谷彪教授がシンポジウムの趣旨説明をした後、プレゼンターによる発表がありました。
<北口勝也准教授が本学の留学プログラムを紹介>
イースタン・ワシントン大学のユーレンヨット博士が、ワシントン州の小学校教員養成のシステムを紹介し、ついで、ゴンザガ大学のウォルシュ博士がワシントン州の中等学校の教員養成のシステムを紹介。本学の北口勝也準教授=写真左の左から3人目=がインターナショナルな教員の概念を規定した後、教育学科のMFWI 留学プログラムの紹介とその実績の説明をしました。ホイットワ―ス大学のウィルバエン博士が南アフリカの教育の現状と教員養成の緊急性を訴え、武庫川の学生・卒業生が教員として南アフリカに赴任することを期待すると要請されました。最後のスティーブンス博士は、イギリスとアメリカの特別支援学校教員養成について比較研究を発表しました。
休憩後、プレゼンターたちの発表に対して、参加者からは、現状の教育問題に関するもの、大学教育と中等教育の連続と乖離の問題など重要で的を射た質問が出され、活発な質疑応答が交わされました。3時間半に及ぶシンポジウムの後は、発表者や研究者だけでなく、学生も参加してのレセプションが行われ、和やかなパーティーとなりました。
<留学中の学生が英語で堂々と質問>
このシンポジウムはすべて英語で行われましたが、特筆したいことは、留学中の学生が英語で堂々と質問したことです。学生の理解力と勇気に感激するとともに、本学の留学制度の成果を目の当たりにして、本当に感動的でした。
<韓国、中国にも参加呼びかけを>
シンポジウムの成果は多大で、将来への研究の継続と発展が期待されます。シンポジウム後の会議では、第2回シンポジウムはゴンザガ大学で開催すること、来年の5月末から6月初旬に、武庫川女子大学で研究集会を開催すること、今後は4大学だけでなく、韓国・中国等にも参加を呼びかけていくことが合意されました。
また、研究の交流、シンポジウムがスポケーンで行われる場合などは、MFWIに留学している本学学生の教育に配慮したものとなることも確認されました。今回も、シンポジウムの参加に際しては、学生たちに事前に課題を与えるという形態をとりましたので、大きな刺激を受けてくれたことと考えています。
MFWIとしては、第1回シンポジウムのホスト校として、その存在をスポケーン市民に広くアピールする機会を得ることが出来ました。さらに、MFWIにおける英語教育の新しい可能性と本学の教員養成の在り方をさらに発展強化させる上で果たすべき役割の大きさを、改めて実感することのできるシンポジウムでもありました。