◇活躍する卒業生14◇東北楽天ゴールデンイーグルス 村上更沙さん(健康・スポーツ科学科2020年3月卒)
2022/05/11
楽天野球団 東北楽天ゴールデンイーグルス BtoC営業本部で活躍する村上更沙さん。大学時代は野球部のキャプテンとしてチームを引っ張り、初の学生日本一を達成しました。6月に本拠地仙台で行われるイーグルスガールデー2022年に向け、全国を飛び回る村上さんに話を聞きました。
村上さんは小学生のころから大阪のクラブチームで野球に取り組み、先に進学した先輩の背中を追って、武庫川女子大学に進学。トレーナーを目指して勉強に励むとともに野球部で軟式野球に打ち込みました。「武庫川女子大学の野球部は大半が大学から野球を始めた初心者。個人スポーツなら不利ですが、戦略とチーム力があれば強豪校にも勝る力を発揮できるのが野球という競技の面白さです」。その言葉通り、2019年の全日本大学女子野球選手権大会決勝戦で強豪の日本体育大学に挑み、延長の末、初優勝を遂げました。
卒業後は「野球に関わり続けたい」と、プロ野球を支えるスタッフに。ただ、入社と同時のコロナ禍で、動員制限がないシーズンは今期が初めてです。観客動員数を伸ばそうと、「60歳以上なら1000円で球団指定の座席での観戦が可能なシルバーデー」「守備のうまい辰己選手にあやかった“残そ辰(残念そこは辰己)”タオル付きチケット」など、新たな企画を次々に打ち出しています。
イーグルスガールデーはコロナ以前から続く女性ファンのためのイベント。当日は客席がテーマカラーのピンクに染まり、スタジアムの内外がお祭りムードに包まれます。村上さんは「女性の野球人口を増やしたい」という思いから、このイベントの営業に率先して参画しています。「野球が大好きな気持ちに男女の区別はない。でも、女性には野球をやり続ける場が少ないのが残念」と村上さん。”女子野球”と、”女子”が冠されることにも違和感があります。「野球が陸上や水泳のように男女の区別なく語られる競技になってほしい」。
楽天イーグルスは東北で唯一の球団として、今年は青森、秋田、岩手でも主催試合を予定。チームも好調で、3年ぶりの本格稼働に球団の士気も上がります。「営業は大変なこともありますが、楽しみにしてくれているファンの声が聞けてうれしいです。スタジアムをお客様でいっぱいにしてチームを盛り上げたい」。
気がかりは、大学の野球部の後輩たち。村上さんたちの世代が打ち立てた全国大会優勝の後、大会が2年連続で中止になり、今年、連覇の期待がかかります。村上さんは「優勝のとき1年生だった後輩が今の中心メンバー。大会ができずに引退した後輩たちの分も、頑張ってほしい」と話しています。