情報メディア学科の肥後ゼミが尼崎市と協働で若年層向け自殺予防対策動画を制作しました
2024/09/10
English below.
情報メディア学科(2023年に社会情報学部 社会情報学科に改組)の肥後有紀子准教授のゼミ生9人が、尼崎市との協働で若年層向けの自殺予防対策動画を制作しました。動画は8月27日の尼崎市長定例記者会見で公開。記者会見にはゼミを代表し、3年生の國生実里さんが参加しました。
このプロジェクトは、尼崎市が夏休み明けの児童・生徒に向けた自殺対策の取り組みとして、2024年の春から始動しました。プロジェクトには心理・社会福祉学部の大岡由佳准教授がアドバイザーとして参加。市や大岡准教授から提供された資料やSNS上の青少年の声、国内外の啓発動画に関する先行研究をもとに進められました。市との緻密なディスカッションを重ね、約4か月間を掛けて動画を完成させました。
動画は、相談することで気持ちを届けられることを伝える当事者に向けた『ひとりじゃないよ(YouTube)』と、様子の変化に気付き、勇気を持って声を掛けてほしいことを伝える周囲の人向けの『あなたの勇気を待っている人がいます(YouTube)』の2本。感情移入がしやすいようにアニメーション動画に挑戦し、自身の学生生活を振り返りながらどうすれば当事者たちに伝わるかを考え、何度もシナリオを書き直しました。ナレーションには本学の放送部や演劇部に所属する学生が参加しています。
國生さんは「コンセプトやストーリーづくりのアイデアを考えるときに、方向性がなかなか定まりませんでしたが、尼崎市の担当の方から多くの情報を頂いてから一気に定まりました。視聴者の共感を得られるよう、ビジュアルやテンポの細部にこだわりました。プロジェクトを通じて、私自身も勇気をもらえたので、制作過程の小さな不安はその都度ゼミの仲間と相談することを心がけました」と話しました。
尼崎市保健所疾病対策課 精神保健担当のコメント
何度も直接お会いし、コミュニケーションを図りながら進めることができたので、安心してお願いすることができました。動画の制作にあたり、コンセプトや内容、言葉の選び方まで常に悩みながら進められていました。その結果もあって、動画を視聴した多くの人が勇気をもらえる、一歩踏み出してみようと感じられる動画になったと思います。協働という形で一緒にプロジェクトができたことに大変感謝しております。
完成した動画は今後、関連する地域イベントでも活用される予定です。
Nine students of Associate Professor Yukiko Higo's seminar in the Department of Social Informatics has created a video on suicide prevention for young people in collaboration with the City of Amagasaki. The video was shown at the regular press conference of the mayor of Amagasaki City on August 27. Ms. Minori Kokusei, a third-year student, participated in the press conference as a representative of the seminar.
Two videos were produced: “You are not alone (YouTube)” for those who could be affected by a certain situation, which tells them that they can express how they feel by asking for help, and “We are ready when you are (YouTube)” to encourage those around them to speak up at a time that best suits them. The students tried their hand at making animated videos to make it easier for the audience to empathize with them, and they rewrote the scenarios many times while reflecting on their own student lives and thinking about how best to convey the message to the people involved. Students from the university's broadcasting and drama clubs participated in the narration.
Ms. Kokusei explains, “When we were thinking about the concept and ideas for the story, it was difficult to find the best approach, but after receiving a lot of information from the Amagasaki City government officials, we were able to find the answer. I paid close attention to the details of visuals and tempo so that viewers would empathize with the project. The project encouraged me personally, and I made sure to discuss any small concerns I had about the production process with my fellow seminar students.”