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地域の子どもたちに学生が算数を個別指導する学習支援ルーム「らび」が活動10年を迎えました。

2024/10/28

小学校の先生を目指す学生たちが、地域の小学生に算数の個別指導をする学習支援ルーム「らび」が活動10年を迎えました。教育学科の神原一之教授が「算数の苦手な子に面白さを知ってもらおう」と、ゼミの学生たちと2015年後期から取り組み、これまでに延べ約5000人の小学生の「算数わかった!」を引き出しています。10月25日に2024年後期がスタートしました。

 

児童一人と「先生」役の学生一人がペアを組み、年間16~20回の個別指導を行います。年度初めに児童と保護者から学生が聞き取りを行い、神原教授の助言を得て方針を決定。「前年の復習から始める」「文章題を重点的に」「ケアレスミスを減らす」など、目標を児童とともに立てて学習を進めます。コロナ禍で対面ができなかった時期もオンラインで活動を継続しました。

 

今年度は小学3年生~6年生の児童26人に対し、神原ゼミの3、4年生と村上ゼミの有志を合わせた計27人が「先生」として参加しています。前期終了から2か月ぶりの「らび」となった10月25日、児童らは学校教育館前で担当学生に迎えられ、笑顔で教室へ。隣り合って机に座り、それぞれのペースで学習に取り組みました。

 

学生たちは担当児童の学習進度や性格に合わせ、教科書や市販のドリルのほか、手作りの補助教材や単元や問題ごとにシールを貼る台紙等を使って、楽しみながら学習が進むよう、工夫を凝らします。前回の学習が定着しているか確認し、「できてるね!」「すごい!」と盛り上がったり、「もう一度やってみよう!」と励ましたり。一の段から九九を繰り返すペア、各面に「10分」「20分」などと書いた手作りのサイコロで時計の計算に取り組むペアも。

 

約1時間の学習後は全員でレクリエーションを楽しみます。この日はビンゴ大会や学生たちが考えたゲームで盛り上がりました。子どもたちが帰った後は、全員で車座になってその日の学習の進捗状況や留意点を振り返り、共有します。

 

学生の多くは小学校教諭や特別支援学校教諭を目指しており、「らび」での活動は、学生にとっても多様な子どもと向き合う学びの場になっています。神原教授は「一人の子どもの勉強をじっくり見ることで子ども理解が進み、指導力に幅が出ます。教員になった卒業生からは『らび』での経験が生きている、という声が寄せられています」と話します。

 

神原ゼミの4年、武田直子さんは昨年は4年生の男児、今年は5年生の女児を指導しています。「子どもたちがどこでつまずくかを見極め、どうすればわかるようになるか工夫しています。らびを通じてわからない箇所や苦手は一人一人違うことを実感し、教育実習で大勢の子どもに教えるときも、個人差を想定しながら授業を進めることができました。将来は子どもたち一人一人への関わりを大切にしながら、学級全体で成長できる学級づくりができる先生になりたいです」と話しています。

 

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