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トルコ・バフチェシヒル大学でアンタキヤの歴史的都市景観の復興を考えるシンポジウムを共同開催。復興に向けた9つの提案に基づく成果を発表しました。

2024/11/16

English below. 

 

トルコの歴史都市・アンタキヤの町並み復興に取り組んでいる武庫川女子大学建築学部が11月7日、トルコ・バフチェシヒル大学でシンポジウム「アンタキヤの歴史的都市景観の復興」を日本の文化庁や同大学と共同で開催。2024 年3 月に示した”復興に向けた9 つの提案”に基づくプロジェクトの成果を発表しました。

 

建築学部は学生の交換留学や過去の災害における調査・支援等でトルコとのつながりが深く、2023年2月のトルコ地震では、発生直後から教員が被災地に入り、調査や復興に向けた提言を行ってきました。令和5年度緊急的文化遺産保護国際貢献事業(専門家交流)「トルコ共和国における歴史的市街地の復興に関する国際貢献事業」を文化庁から受託し、その一環として2024 年3 月に武庫川女子大学で開催した公開セミナーでは、復興に向けた9 つの案を提言。さらに同4月、令和6年度文化遺産保護国際貢献事業(文化遺産国際協力拠点交流事業)「トルコ共和国における歴史的市街地の復興に関する拠点交流事業」を文化庁から受託し、バフチェシヒル大学とともにアンタキヤ旧市街の復興都市デザインを提案する拠点交流プロジェクトに取り組んでいます。これまでにアンタキヤで両大学の教員らが現地調査ワークショップを実施したほか、9月には武庫川女子大学で「復興都市デザインスタジオ」と称し、アンタキヤ旧市街の模型を作成し、復興都市デザインを考えました。

 

今回のシンポジウムはこうした一連の取り組みの成果発表として開催しました。会場には約50人が参加し、在イスタンブール日本国総領事館の笠原謙一総領事も駆けつけました。冒頭、連携してプロジェクトに取り組むバフチェシヒル大学建築デザイン学部のムラツ・ドゥンダル教授が挨拶に立ち、武庫川女子大学との間のこれまでの交流について紹介しました。続いて武庫川女子大学建築学部の柳沢和彦教授が プロジェクトの経緯について総括しました。

 

バフチェシヒル大学建築デザイン学部のシネム・キュルトゥル准教授は、アンタキヤの住民に対するアンケートで434人から回答があり、うち98%が復興に向けた9つの案を評価していることを明らかにしました。また、「復興都市デザインスタジオ」に参加して、教員・学生とともにアンタキヤ旧市街の復興都市デザインの提案に携わったこと、京都大学防災研究所、兵庫耐震工学研究センター(E-ディフェンス)、免震研究推進機構(E-Isolation)を訪問し、世界の最先端をいく日本の地震関連実験施設を視察したことを報告しました。


さらに、武庫川女子大学の山本親教授、鳥巣茂樹教授が、「復興都市デザインスタジオ」で作成したアンタキヤ旧市街の復興都市デザインを発表しました。山本教授は建築設計の立場から、復興では何が大切かを説明し、復興に向けた9 つの提案に基づいて作成されたアンタキヤ旧市街の復興都市デザインの動画を披露しました。鳥巣教授は建築構造設計の立場から、アンタキヤの都市景観の復興に欠かせない住宅の耐震化の提案を行いました。

 

Mukogawa Women's University School of Architecture, which is working on the reconstruction of the cityscape of Antakya, a historical city in Turkey, held a symposium “Reconstruction of the Historical Cityscape of Antakya” on November 7 at Bahçeşehir University in Turkey, in collaboration with the Japanese Agency for Cultural Affairs and the University. The symposium presented the results of the project based on the “Nine Proposals for Reconstruction” presented in March 2024.

 The School of Architecture has close ties with Turkey through student exchange programs, research and support for past disasters. In the aftermath of the February 2023 earthquake in Turkey, faculty members were in the affected areas immediately after the event to conduct research and make recommendations for reconstruction. In March 2023, as part of the urgent international contribution project for the protection of cultural heritage (expert exchange) “International Contribution Project for the Reconstruction of Historic Urban Areas in the Republic of Turkey” commissioned by the Agency for Cultural Affairs, a public seminar was held at Mukogawa Women's University and nine proposals for reconstruction were proposed.

 This symposium was held as a presentation of the results of these efforts. Approximately 50 people attended the symposium, which was also attended by Consul General Kenichi Kasahara of the Consulate General of Japan in Istanbul. At the beginning of the symposium, Professor Mulatu Dündar of the School of Architecture and Design, Bahçeşehir University, who is working on the project in collaboration with Mukogawa Women's University, gave an opening speech and introduced the past exchanges between the two universities. Professor Kazuhiko Yanagisawa of Mukogawa Women's University's School of Architecture then gave a summary of the project's history.

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