「MUKOJO未来教育プログラム SOAR」の導入講義が行われました。
2025/04/05
女性活躍総合研究所による「MUKOJO未来教育プログラム SOAR」の導入講義が全新入生を対象に4月5日、中央キャンパス公江記念講堂で行われました。
「SOAR」は学院100周年に向け、「新しい武庫女教育」プロジェクトの一環として2022年度からスタートしました。本プログラムは、女性を取り巻く現状や課題を解説し、MUKOGAWA COMPASSが掲げる「自ら考え、動く」女性の育成を目指しています。講義冒頭で髙橋享子学長は、「SOAR」は武庫川女子大学独自の基盤教育であることを伝え、「色々な学びの機会を通し、自立した女性になってほしい。このSOARを通じては、自分自身や他者に『気づき』、『自分らしさ』を武器に、『将来の自分』を考える機会にしてほしい」と呼びかけました。
3人の教授がジェンダー、キャリアデザイン、ライフプランの視点から講義を行いました。教育学部の中村明美教授は、「ジェンダーとセクシャリティ」と題し、性に関する様々な用語の解説や性別による思い込みにとらわれないことの大切さについて説きました。木になるぶどうの実を獲ろうとする、身長の異なる子ども3人の絵を例に「今後は、身長差を土台で埋めるのではなく、環境を変えることで、子どもたちが公平にぶどうを獲れるようにしていく『多様性とインクルージョンの考え方』が必要だ」と語りました。
経営学部の高橋千枝子教授は、「仕事環境とキャリアデザイン」と題し、日本のジェンダーギャップ指数が118位と低いことを取り上げ、女性が社会で活躍しにくい背景やリーダーとして社会をけん引する女性の実例を紹介。また女性が担うことの多かった事務や受付などがロボットやAIに代替されつつある実情を解説し、「女性はこうあるべきといった思い込みにとらわれず、取って代わられることのない仕事を主体的に選びましょう」と伝えました。
女性活躍総合研究所所長の中尾賀要子教授の講義は「20年後の未来のあなたが座っていると想像してください」との呼びかけから始まりました。将来、在りたい自分を思い描き、そこから逆算して行動計画を立てる方法を伝え、実現には知識や法律が不可欠だと解説。「ぜひ今日から、自分の人生について考える時間を作ってください」と締めくくりました。
講義を受けた英語グローバル学科の学生は「ジェンダーギャップ指数118位など多様な知識を得ることができ、ためになる講義だと感じました」と感想を述べました。また、小学校教諭を目指す教育学科の学生は「AIにはできない仕事として、先生の仕事があり、自分の夢に誇りを持てました。先生に必要なコミュニケーションを磨きたいです」と話しました。
本講義の内容は共通教育科目「SOAR 人生100年をきり拓く力」(全15回)でさらに理解を深めます。キャリアセンターでも健康づくりや命の大切さについて提供講座を開くほか、女性活躍総合研究所の関連イベントも開催予定です。