武庫女ステーションキャンパス内のLavy's Caféで、認知症啓発イベント「まあいいかCafe2025」が開かれました。
2025/09/25
世界アルツハイマーデーの9月21日(日)、武庫女ステーションキャンパス内のLavy’s Caféで認知症啓発イベント「まあいいかCafe2025(開催第6回目)」がありました。Lavy’s Caféを運営する不動産会社「株式会社ライフイノベーション」(大阪市、阿江九美子代表取締役)が2022年から取り組む社会貢献活動の一環で、「まあいいかLaboきょうと」の平井万紀子代表によるプロデュースのもと開かれています。本学も第2回目より参加しており、今年は、世界アルツハイマーデーに『注文をまちがえる料理店』の趣旨に賛同する34団体が全国一斉開催。本学も「まあいいかCafeなるお実行委員会」のメンバーとして参加しました。
「まあいいかCafe」は、認知症の方が店員となり、注文を取って、席へと運びます。この日は、85歳から99歳までの女性5人が参加。看護学部をはじめ、建築学部、教育学部、心理・社会福祉学部、経営学部の学生計15人も、介護施設のスタッフと一緒にサポートを行います。間違いがあっても受け容れる心の広さを持ち、「まあいいか」の精神で向き合う。人と人が触れ合い、ゆったりと温かい交流の時間を過ごすことが、カフェの由来と目的です。
5人は、揃いのエプロンに身を包んで、お客さんを迎えました。かつて農業をしていたスーちゃん(91)は、「こんなの、お茶の子さいさいやわ」と頼もしい一言。すみちゃん(99)は「働くことが楽しい。学生さんも一緒についてくれますしね」と喜びにあふれています。看護学部の徳重あつ子教授(老年看護学)は、「地域で暮らす認知症を抱える高齢者の方と大学生が接することはほとんどないため、授業以外で学ぶことのできる貴重な機会。学生達にとっては、一生の宝物となる経験」と話します。看護学部3年の那須真帆さんは、「オーダーを紙に取る字も綺麗で、注文を間違われることも一切なかったです。一緒に働くことで、認知症へのイメージが変わりました」と語ります。
来店した男性は、「店員さんが、一生懸命に注文を取られる姿や運ぶ姿を見て、多少時間がかかってもお客さんもそれに向き合う。効率化を求める社会が、いかに認知症ケアにそぐわないのかを感じました。まあいいかCafeの考えが社会に広まれば、介護する家族で救われる方は多いのではないでしょうか」と問いかけます。店員を務めた女性の家族は、「人と関わることが好きな母が、生き生きと働く姿を見ることができてよかったです」とほほ笑みました。