学生たちが地域に飛び出して高齢者と交流しました。高齢者栄養科学研究センター「生きがいコミュニティ講座」の出前講座を開催。
2008/10/20
文部科学省社会推進研究推進事業の指定を受けている武庫川女子大学高齢者栄養科学研究センターが10月20日、「にしのみや生きがい講座 in 甲子園口」を上甲子園サービスセンターで開催し、高齢者約30人と心理・社会福祉学科と食物栄養学科の学生約20人が交流しました。
3月に中央キャンパスで行った「生きがいコミュニティ講座」は、高齢者と学生との世代を超えた交流ができたと好評でした。同様のイベントを大学のキャンパスだけでなく、高齢者が気軽に参加できる場で楽しみたいという希望を受け、地域で活動している同講座の受講者グループ「いきがいライフサポート」との共催で開催しました。
第一部は、食物栄養学科の為房恭子・准教授の講演「楽しく学ぼう! やさしい高齢者の栄養学『元気で長生き』」。為房・准教授は元気な方々がそれをどう維持するかという視点から、食生活や運動、栄養など毎日の生活の注意点を紹介し、元気で長生きのための食生活指針として▽三食をバランスよく、動物性たんぱく質をとる▽牛乳を飲む▽野菜を種類多くとる▽減塩ーなど15の指針を紹介しました。
第二部は、心理・社会福祉学科の前田美也子・准教授のゼミの学生によるグループワーク「学生と語ろう! なつかしのおやつで『グループワーク実践』」。参加者はグループに分かれて、学生と一緒に骨粗鬆症をテーマにした栄養クイズや、食材を描いた手作り栄養カルタを使ったカルタ取りで楽しみ、ティータイムでは、学生たちが用意したお菓子を囲んで、おやつにまつわる思い出や、今時のお菓子を話題に交流を深めました。
学生たちは、高齢者への聞き取り調査や文献調査を行ってこの日のお菓子を選定。テーブルには、カルメ焼きや金平糖などのなつかしいお菓子、クッキーなど今のお菓子、かっぱえびせんなど世代を超えて愛されているお菓子、そして西宮名産のおかき巻きが並び、「これ良く買いに行ったわ」「あの店で売ってるわよね」と会話が弾んでいました。
第三部は、うたごえ喫茶。兵庫県自然教育指導員・アコーダーの米村博実さんの軽妙な語りとアコーディオンの伴奏に乗って、誰もが知っている唱歌7曲と西宮市民のためのフィットネスダンスのオリジナル曲「ふるさと燦燦」を歌いました。
参加者からは「栄養の講座が分かりやすかった」「一つのテーマで若い人たちと一緒に語り合うのは本当に楽しかった」などの感想が聞かれました。
前田・准教授は「実習で学生は施設や病院に行って高齢者の支援を学びますが、元気で活動的な高齢者もたくさんいらっしゃいます。こうした交流が、学生たちにとっても幅広く学ぶ場になると思います」「世代間交流型の地域密着講座をゼミで継続できれば」と話していました。