「夢を実現するために努力した人は、どんな社会でも堂々と生きていけます」。「マスコミ塾」の説明会で、講師の河内教授が熱く語りました。
2009/09/25
マスコミ業界に就職を希望する学生を対象にした「マスコミ塾」の説明会が9月18日、中央キャンパスで開かれ、約30人の学生が参加しました=写真右=。講師の河内鏡太郎・客員教授(前・読売新聞大阪本社編集局長)=写真左=は「この授業では、人間としての基礎力を磨きます。夢を実現するために一所懸命に努力した人は、どんな企業、社会ででも堂々と生きていけます」と授業にかける熱い思いを語りました。
冒頭、糸魚川学長が「参加した皆さんは、本学の歴史的な、画期的な試みに臨んだことになります。ジャーナリストになるのは極めて難しいことですが、河内先生と切磋琢磨して、筆1本で世の中にさまざまなことを問いかける仕事を目指していただきたい。大学は大いに期待しています」と開講の意義を説明しました。
河内教授は、JR西日本の脱線転覆事故で亡くなった女性を取材した女性記者が、取材拒否をされながらも最後に心を通わせ合った遺族から「娘が生きていたら、貴女の仕事に憧れたでしょう」と言われた話を紹介。「この言葉は、記者を一生支えてくれることでしょう。このような宝石のような言葉を自分の宝石箱に次々と入れていくことが出来るのが、記者の仕事です」と記者のやりがいについて話しました。
さらに「アンネの日記」の著者のアンネ・フランクは記者になって、世のため人のために役立ちたいと願っていた話や、自らポーランドのアウシュビッツ(ビルケナウ強制収容所)を何度も取材した体験などを話しました。「記者は自分の力、エネルギー、知恵を人のために役立てることが出来る仕事です。記者を志す人は、かなわなかった夢を抱いていたアンネ・フランクのことを心の片隅に置いてほしい」と呼び掛けました。
最後に河内教授は「このネット社会で、一人一人は何を果たせばいいのか? 社会のために何が出来るのか? 記者になれば、何が社会のためになるかということを考える必要はありません。記者の仕事は、社会のためになるということと一体化しているからです。マスコミ塾を、皆さんと一緒に学んでいける場にしたいと思います」と結びました。
説明会は9月25日(金曜)の16:30~18:00にも、東館2階E-201教室で開催されました。「マスコミ塾」は10月下旬から開講されます。