現代芸術家として活躍する教育学科の藤井達矢准教授が、ドイツ・ハンブルグの展覧会に招待され、人と人との関係を考える作品を出展します。
2010/07/15
教育学科美術研究室の藤井達矢准教授が、7月21日から8月8日までドイツ・ハンブルグのアトリエ「クンストラーハウス・フリーゼ」で開催される展覧会に作品を出展します。藤井准教授は、日本人アーティストを紹介する企画展「“Ach, so!?” Vol. 2」に招待されました。
「クンストラーハウス・フリーゼ」は、規模・伝統ともにドイツ国内屈指のアーティスト共同アトリエです。現在40人ほどのアーティストが在籍し、活動の拠点にしています。ゲストアトリエや企画展示ギャラリーも併設し、世界各国からアーティストを受け入れ、現代美術を中心に情報発信を行っています。
今回、藤井准教授は一部屋分のスペースを丸々使用した作品を発表します。部屋の中に版画やオブジェの作品を配し、部屋の真ん中には「こたつとミカン」をイメージしたテーブルとイスを置きます=写真右=。こたつにミカンという伝統的な日本家族の風景をハンブルクで再現し、近年は希薄になりがちな人と人の関係性について考える作品です。藤井准教授は、3月には現地を下見に訪れ、使用部屋の寸法などを確認するなどして制作の準備をし、現在は美術研究室内で展示作品パーツの制作に励んでいます。今月中旬に渡航して、現地で作品の最終仕上げを行います。
藤井准教授は「このような国際的な経験を、授業で学生の皆さんに伝えたい」と意気込みを話しています。
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7月21日には、展覧会のオープニングパーティーが開かれました。パーティーの後、現地の藤井准教授から以下の報告が届きました。
「ハンブルクでの展覧会、無事オープニングを迎えました。21日夜8時からのオープニングパーティーには続々と人が訪れ、日付が変わるまでビールを片手に作品を通して様々な会話に花を咲かせました。ハンブルク日本国総領事館の領事・矢加部裕之さんや、国際交流基金ケルン日本文化会館副館長・岡部美紀さんも来られました。私の展示は体感型の要素を多く取り入れたもので、大人も子どもも存分に楽しんでもらえました」「オープニングの数時間前、イギリスでの交換留学を終えて帰国途中の教育学科4年横井利佳子さんと本学に留学していたソフィアさんが顔を出してくれました。オープン前に会場を見てもらった後に三人で写真を撮りました=写真左の右から横井さん、藤井、ソフィアさん=。横井さんが1年次、教科図画工作を受講していた時以来の再会です。イギリスをはじめヨーロッパの文化をしっかりと学び、これからの学生生活・将来への礎となることでしょう。本当にいい笑顔をしていました。またソフィアさんは綺麗な日本語で挨拶されたので、若干面食らいました! ドイツのハンブルクで武庫川関係者が出会う―。大変感慨深いものがあります」
藤井准教授は7月27日夜に帰国し、次の作品づくりに向けて準備をしています。