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食物栄養学科瀧井教授が解析・同定した乳酸菌が、世界的な微生物保存機関に登録認定されました。菌は微生物研究に役立てられます。

2010/07/16

 食物栄養学科の瀧井幸男教授=写真=(遺伝子制御利用学研究室)が解析・同定した乳酸菌NSB1が、オランダ微生物株保存センター(CBS)の保存リストに登録認定され、「Lactobacillus keferi NCCB100334」として加えられました。6月末、瀧井教授のもとに同センターから連絡がありました。解析にあたって、瀧井研究室の井上祐未さん(食物栄養学科4年)が菌の糖質の利用性を分析・証明したことも、認定の大きな要因になりました。
※同定=生物の分類上の所属を決定すること。

 同センターは世界有数の微生物保存機関で、菌株が保存されることにより、Lactobacillus keferi NCCB100334は今後、世界中の微生物研究者に頒布、バイオテクノロジー研究に役立てられます。

 オリジナルの乳酸菌NSB1は、食品会社「西利」が、京都の伝統的な漬物「しば漬け」の中に多数生息している乳酸菌の中から発見しました。同社は、遺伝子工学が専門の瀧井教授にこの乳酸菌の同定を依頼、瀧井教授はNSB1の中から16SrRNAという物質を取り出し、そのDNAを解析し、同定に成功しました。この菌は植物性食品に由来し、神経伝達物質の一つ「γ-アミノ酪酸」を多く生産する特徴があります。

 瀧井教授は「微生物の研究者にとって、自分が扱った菌が、世界的に権威のある微生物保存機関に永久保存されることは一つの夢。今後NSB1が、世界のバイオテクノロジー研究にインパクトを与えることになればうれしいですね」と話しています。

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