日本NIE学会のセミナーが甲子園会館で開かれ、附属中・高校の田村教諭が報告。小・中・高校の先生方が授業で新聞を活用する方法を学びました。
2011/03/20
日本NIE学会主催の「新学習指導要領実施直前セミナー~授業で新聞を活用する方法を学ぶ」(後援:国立教育政策研究所、兵庫県NIE推進協議会、大阪NIE推進協議会)=写真右=が3月19日午後、本学の甲子園会館で開かれました。関西だけでなく、新潟、岡山、徳島などからも小・中・高校の先生や新聞社の関係者ら約60人が参加し、教材にする学習活動・NIEを熱心に学びました。
※NIE(Newspaper in Education=教育に新聞を)
※セミナーの様子は、産経、神戸両紙の翌20日付朝刊阪神面の記事で紹介されました。
新聞活用をうたった新学習指導要領が小学校では2011年度から、中学では2012年度、高校は13年度から本格実施されることから、日本NIE学会はNIEに取り組む先生のすそ野を広げようと、セミナーを企画。セミナーの冒頭で、参加者は東北地方太平洋沖地震で亡くなった方のご冥福を祈り、1分間の黙祷をしました。
日本NIE学会会長の小原友行・広島大学大学院教授が「新学習指導要領とNIE」と題して講演。「学習の目標、ねらいは『栄養』、カリキュラムや教材は『粉ミルク』、そして授業、支援やNIEは粉ミルクを溶く『お湯』のようなもの」などと、分かりやすい例えをまじえながら、新学習指導要領とNIEについて解説しました。
続いて、宝塚市立すみれガ丘小学校の田中敬子教諭が授業者になって模擬授業を展開。配付された新聞の中から記事を選び、5W1Hを探し、要点をまとめたうえ、感想を書いたり、家の人に意見を聞いたりする取り組みをしました。
NIE実践指定校になっている武庫川女子大学附属中・高校 の田村粛教諭は「実践取り組みと今後の課題」と題して報告。校内に新聞閲覧室を設けるなど学校全体としてNIEに取り組んでいる状況を説明。「社会科を中心に取り組んだ結果、授業で時事問題を話題にする際、生徒から活発な意見が出るようになった」などと成果を報告しました。
最後に日本NIE学会副会長の植田恭子・大阪市立昭和中学校指導教諭が「いつでもだれでもできるNIE~明日の授業で活用できるワークシート」のテーマで報告、すぐに授業で使える教材を配付し、授業の進め方を説明しました。
セミナーに先立ち、参加者は甲子園会館を見学=写真左=、「こんな立派な建物が奇麗に保存され、キャンパスとして活用されているのは素晴らしい」などと感心していました。