本学トルコ文化研究センターの「シルクロード建築文化展示室」が、甲子園会館内に開設されました。「セラミック室」には、貴重なイスラムタイル約250点などが展示。
2011/10/30
武庫川女子大学トルコ文化研究センターは、シルクロード文化の情報発信拠点となる「シルクロード建築文化展示室」(200㎡)を甲子園会館内に新設、10月30日に会館西ホールで開所式が行われました。本学の協定校・バフチェシヒル大学(トルコ・イスタンブール市)のシェナイ・ヤルチン学長、本学の糸魚川直祐・学長、トルコ大使館や西宮市の関係者、建築学科学生などあわせて約100人が出席し、開所を祝いました。
式に先立って甲子園会館2階の展示室前で大河原量・本学理事長やバフチェシヒル大学のヤルチン学長らがテープカット=写真右=。開所式で大河原理事長は、今月23日にトルコ東部で発生した大地震の被災者にお見舞いの言葉を述べ、「展示品を見ていただくことで、日本やトルコ、そしてシルクロード地域諸国の文化について、より多くの方に関心を持っていただきたい」とあいさつ。ヤルチン学長は「文化的な交流によって世界平和に貢献したいと考えています。これからも武庫川女子大学と交流していきたい」と話しました=写真左=。
今回オープンした「シルクロード建築文化展示室」には、「セラミック室」(80㎡)と「トルコ生活道具室」(40㎡)、「大工道具室」(80㎡)の3つのコーナーがあり、シルクロード周辺諸国の建築文化にまつわる品を所蔵しています。開所にあたって一から整備した「セラミック室」には、美術工芸研究所の柴辻政彦氏のコレクションの中から本学が譲り受けたイスラムタイルやテラコッタなど約250点を展示。12世紀から14世紀にかけてイランで作られた、星型や十字型をした「腰羽目タイル」28点や、宗教建築の壁に使われたとされるイスラム教の聖地・メッカの方角を指し示すタイル「ミフラーブ・タイル」6点など、12世紀から19世紀のタイルが年代・ジャンル毎に数多く並べられています。学生らが興味深そうに、展示品に見入っていました=写真中=。
この後、東京大学東洋文化研究所の桝屋友子教授が「イスラーム建築を飾る華」、美術工芸研究所の柴辻政彦氏が「どうしてこのタイルを集めたのか」、ヤルチン学長が「大切な異文化交流研究活動」と題してそれぞれ記念講演しました。
本学では2008年12月にバフチェシヒル大学と協定を締結。2009年7月に「武庫川女子大学トルコ文化研究センター」を設置し、バフチェシヒル大学と連携しながら、トルコにおける建築を中心とする生活、技術、文化等に関して研究しています。学生、教員の相互派遣も実施されており、本年9月末にも大学院建築学専攻修士課程1年生7人が、バフチェシヒル大学での実習に参加しました。実習の様子は同学科ホームページをご覧ください。