第一線の研究者による「第2回卒業生座談会」が開催されました。
2018/02/26
女性研究者支援センターによる「第2回卒業生座談会―これからの女性研究者育成の課題―」が2月23日、国内外で第一線の研究者として活躍する卒業生4人を招き、図書館2階グローバルスタジオで開かれました=写真=。
同座談会は武庫川学院創立80周年記念プレイベントⅤとして開催。米ミドルベリー国際大学院モントレー校、ジェームズ・マーティン不拡散研究センターで研究と教育に携わる土岐雅子さん(英米文学科卒)、米メイヨークリニックの研究員、浜田直美さん(食物栄養学科卒)、小林製薬中央研究所の研究戦略担当課長、河崎美保子さん(薬学部生物薬学科卒)、神戸大学大学院人間発達環境学研究科の研究員、田中美帆さん(心理・社会福祉学科卒)が参加し、大河原量学院長や糸魚川直祐学長、瀬口和義副学長らと語り合いました。
研究者の喜びとして「論文が科学雑誌に掲載されたときは、やった!と思った」「仮説通りの結果が出たときは、うれしくて誰かに言いたくなる」など、達成感を挙げる人が目立ちました。一方、「子育てや介護などライフスパンを見通して、あまり拠点を動かせないと考えると、ポジションの選択肢が限られる」「研究時間が長く、出産、育児のタイミングが難しい」など、仕事とライフイベントの両立に悩む声も聞かれました。母校の学びを振り返り、「研究の基礎は武庫女で培われた」と口をそろえ、「多様な先生がそろい、丁寧に学生と向き合ってくれた」「先生も友人も、学びたい意欲を応援してくれる校風があった」と、感謝する声が続きました。
女性研究者がいまだ少数派で、ハードルが高い現状に対し、「留学も英語もあまり特別視せず、もっと気軽に、身近に感じてほしい」「ちょっと無理めの目標を掲げ、チャレンジして」「アメリカ分校のある素晴らしい環境を活用して、世界に羽ばたいてほしい」と、後輩にエールを送りました。
女子大であることの意義にも話は及び、「若いときに女子だけで学べてよかった面が多いのでこの伝統を引き継いでほしい」「男性に気を遣わず、伸び伸びと研究に打ち込めた」と肯定する声が相次ぎました。