日米4大学による世界初の国際教員養成プロジェクトがスタート。11月16日に本学アメリカ分校でシンポジウムを開催します。
2007/11/09
武庫川女子大学はアメリカ分校・MFWI(Mukogawa Fort Wright Institute)のあるワシントン州スポケーン市(西宮市の姉妹都市)内のイースタン・ワシントン大学、ゴンザガ大学、ホイットワース大学の3大学と国際教員養成プロジェクトを開始することで合意しました。その1回目のイベントとして、シンポジウム「日米4大学における教育養成プログラム~各大学の強みと弱み~」をMFWIで11月16日午後(現地時間)に開催します。
日本は学力低下などが顕在化し、教育の指導力が問われています。アメリカも学力低下や子供の非行などが社会問題になり、教員養成が喫緊の課題になっていることから、教員養成に力を入れている4大学が共同研究に取り組むことになりました。教員養成に関して、日米の大学がこのようなプロジェクトを立ち上げるのは初めてです。
今後は日米共同で小学校の英語のテキストを開発したり、小学校の教員を相互に派遣する仲立ちをしたりする予定です。
シンポジウムでは、本学を代表して北口勝也・文学部教育学科准教授=写真右=が「国際教員養成における留学の役割」というテーマで発表します。教育学科では2002年からアメリカ分校留学プログラムを実施し、その中で教育学科の学生が西宮・上ヶ原小学校と姉妹校のスポケーン・フィンチ小学校の授業にアシスタントとして参加。両小学校でビデオを撮影し、ビデオレターとして届けるなどして交流の仲立ちもしています。現在は西宮・高木小学校とスポケーン・シェリダン小学校との関係を取り持つイベントも計画されています。このように両国の学校の交流授業に参加することで、国際的な教師を養成するプログラムを「武庫川女子大学の強み」として発表する予定です。
アメリカの3大学からはイースタン・ワシントン大学のジェームス・ウーレンコット大学院教育研究科長ら5人が参加、「ワシントン州での小学校教員の養成」などについて報告します。
シンポジウムのコーディネーターを務める中谷彪・文学部教育学科教授=写真左=は「アメリカ分校を持ち、教員養成の長い実績のある本学にしか出来ない画期的な取り組みです。日本とアメリカ両方の小学校の授業に参加する取り組みは、2011年からの小学校での英語教育の導入にも対応しています。今後は中国や韓国など他の国の大学にも参加を呼びかけて、“教育サミット”のようなプロジェクトにするのが夢です」と話しています。